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<経済レポート> 12月利上げ予想を維持:10月FOMC声明文

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FOMCは10月の定例会合で利上げ開始を見送ったが、声明文では12月会合の利上げ判断の可能性を強く示唆する文言を挿入した。他の経済指標の状況も合わせて、12月利上げ開始との個人予想を維持する。今後の注目指標は引き続き10月、11月分の雇用統計である。

9月FOMCは利上げ見送り:雇用拡大ペースの減速を認識

10月27、28日のFRB連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合で、FOMCはFF金利誘導目標レンジ引上げを見送った(投票メンバーのうちリッチモンド連銀ラッカー総裁は0.25%の利上げを主張して決定に反対)。28日に公表されたFOMC声明文のポイントは大きく3つある。①雇用拡大ペース減速の認識、②世界経済減速と市場混乱へのリスク認識後退、③12月定例会合での利上げ判断示唆、である。特に次回12月定例会合での利上げ決定を示唆する文言が声明文に挿入されたことは、引続きFOMC投票メンバーの過半数が12月利上げを志向していることが示唆されている。これは、これまでの当レポートの見方を支持する結果である。本レポートでは10月声明文をもとにFRB金融政策の今後を占うこととする。

まず、雇用減速について。28日FOMC声明文では基調判断として「経済活動は適度なペースで拡大した」と従前通り経済拡大ペースが適度であることを確認した。しかし、雇用については「雇用増加のペースは減速し、失業率は横ばいのままだった」と、直近の雇用統計の軟化を反映した新たな文言が挿入された。前回9月会合以降に公表された9月分雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比+142千人増にとどまり、かつ8月分も下方改訂されて同+136千人と、2ヶ月連続で+200千人を下回った。失業率は8月、9月ともに5.1%で、低位ながら横ばいにとどまっている(10月3日付<経済指標コメント>参照)。

もっとも上記文言の後には、従前からの文言「労働市場指標は総じて労働資源の余剰が今年初めから減退したことを示唆している」を存置している。ここからは、FOMCが8、9月単月の雇用統計の悪化を労働市場の基調判断の材料とはしているものの、労働市場の余剰についてはほぼ利上げ条件を満たしつつあるとの判断を維持していることがうかがわれる。つまり今後の雇用指標改善次第では労働市場の観点からの利上げ条件は整いうると引き続き考えられる。

同時株安のリスクは後退したとの認識を示唆

次に、8月の世界同時株安を契機とした海外景気減速懸念と市場混乱について。前回9月会合声明文で挿入された「最近の世界の経済金融の動向は経済活動をいくぶん抑制するかもしれず、短期的なインフレに下方圧力をかける可能性がある」との文言は10月声明文では削除された。代りに、「委員会は、、世界の経済と金融の動向を監視している」との文言が新たに付け加えられた。

この文言変更は、海外景気減速懸念と市場混乱が米経済とインフレに与える下方リスクにつきFOMCがリスク認識を後退させたことを示唆している。前回9月会合時点では、8月同時株安の米経済への影響を見極めるには至らなかったが、10月会合時点ではNYダウは同時株安直前の水準である17500ドル台を回復して金融市場の混乱は一旦収拾されていたといえる。マクロ経済への影響については上記の9月雇用統計の軟化や9月小売売上の軟化が見られたものの、急激な経済活動の減速は確認されていない。FOMCとしては状況を引き続き「監視」するものの、そのリスクを経済見通しに織り込むことは一旦取りさげたと見ることができる。

この声明文の内容は、これまでの当レポートの見方とも一致している。10月11日付当レポートでも見たように、株価はテクニカルには今後上昇方向を示唆する形を形成している。中国をはじめとする海外景気の減速やドル高は、輸出の鈍化を通じて米経済に今後も抑制要因となることは考えられる。しかし、内需中心の米経済は中国等の経済減速の影響は相対的には受けにくい位置にある。ドル高による輸出の減速は統計上も確認されているところではあるが、7-9月期GDP統計からは、純輸出の成長率への寄与度はほぼゼロであり、成長を悪化させるには至っていない。7-9月期にも国内最終民間需要が3%台の成長を示現したことは、外需の悪化を内需が十分にカバーできることの証左である([第1図])。

[第1図]
20151101b図1

「12月会合での利上げ判断」を声明文に明記した

最後に、利上げの判断につきFOMCは「次の会合で(FF金利)誘導目標レンジを引き上げることが適切かどうかを決定するにあたり、、」との文言を10月声明文に新たに採用した(従前の文言は「この誘導目標をどれくらいの期間維持するかを決定するにあたり」)。ここには、依然年内利上げ実施を適切と見るFOMCの見通しが強く表明されている。年内利上げは9月のFOMC委員経済予測において、17人中13人が予測していたことであり、声明文の内容はこの予測と整合させたものに過ぎないとの見方もできよう。しかしながら、声明文が利上げ決定の可能性のある時期(「次回会合」)を具体的に示すのは異例のことである。10月に入り、FRBのブレイナード理事、同タルーロ理事の発言を年内利上げに消極的と受け取る報道がなされた(10月19日付当レポート参照)が、声明文を見る限りでは、FRB理事を含む投票メンバーの過半数は年内利上げを志向していると考えられる。この文言挿入の経緯については3週間後に公表予定の議事要旨で確認したい。

ちなみに「委員会は、労働市場に更にいくらかの改善が見られ、インフレが中期的に2%の目標に回帰するとの合理的確信を持った時点で」利上げを開始するのが適切とする従来の文言は維持されている。ここからは、今後12月会合までに公表される10月、11月分の雇用統計が9月までに比べて改善していることと、消費者物価指数などのインフレ指標がこれまで以上に低下しないことが12月利上げ判断の大きなポイントになるといえる。

なお、経済指標の多くは、FOMC委員が年内利上げの前提とする予測にほぼ整合しているといってよい。2015年の実質GDP成長率(委員予測中央値は10-12月期前年同期比+2.1%)は、7-9月期に前期比年率+1.5%に減速したものの、10―12月期に同+2%台に回復すれば、同期の前年同期比成長率は委員予測通り+2.1%に着地すると筆者は試算している。失業率(委員予測中央値は10-12月期平均5.0%)も現在の5.1%からの更なる改善は十分に可能で、委員予測の5.0%は射程内である。PCEインフレ率(同+0.4%)の10-12月期平均は前年同期比+0.5%程度と筆者は試算しており、これも委員予測に整合するものである。なお、昨年末の原油価格急落要因が剥落する来年初からは、PCEインフレ率は総合、コアともに前年比+1%台後半に上昇すると筆者は試算している([第2図])。

[第2図]
20151101b図2

12月利上げ開始の個人予想を維持する

以上より、FOMCが12月定例会合でFF金利誘導目標レンジを0.25%引上げるとの従前からの当レポートの予想を維持することとする。10月声明文の文言は12月利上げの意図を強く示唆するものであったし、世界同時株安の米経済やインフレに与える下方リスクは現状限定的と見られる。経済指標も利上げの条件をほぼ満たすものとなっている。9月に軟化の見られた雇用や小売売上も、消費者センチメントの改善や企業景況感の底入れの兆しからは、10月以降再び巡航速度に回帰すると見たい(10月19日付当レポート参照)。

FOMCが12月に0.25%の利上げを実施したあとは、1会合おきに利上げを実施して2016年末のFF金利誘導目標レンジを1.25-1.50%となるという従前からの筆者個人予想も維持する。9月FOMC委員経済予測からは、初回利上げ後の利上げペースは概ね1会合おきに0.25%との予測がコンセンサスであることが読み取れる。7-9月期までの実質GDP及びPCEデフレーター実績を反映したテイラー・ルール推計によれば、2016年10-12月期の適正FF金利は1.25%と推計できる([第3図])。

年内利上げが適切との9月時点のFOMC委員の大多数の予測を覆して12月利上げを見送ることは、中銀の金融政策への信頼維持の観点からは相応のリスクがある。仮に12月利上げを見送る場合には確固たる理由が説明できることが必要であろう。同時株安を契機とした金融市場の混乱が継続していた場合や、経済指標の急激な悪化が顕著な場合でなければ、9月時点のFOMC委員予測をたやすく変更することはとるべき政策とは考えにくい。

[第3図]
20151101b図3

リスク要因は雇用統計とドル高

上記の個人予想に対するリスクシナリオは、まず10、11月の雇用統計が予想に反して悪化してFOMCが12月利上げを見送るシナリオである。しかし、新規失業保険申請件数が継続的に減少していること(10月17日〆週時点の4週移動平均263.25千件)、ISM非製造業指数の雇用DIが引き続き高位にあること(9月時点3ヶ月移動平均は57.2%)などからは、雇用が8月以降急激に減速したという背景は読み取れない。10、11月の非農業部門雇用者数がいずれも前月比+200千人を上回れば12月利上げは確実とみたいが、逆にいずれも+200千人を下回った場合、利上げ判断は微妙になるリスクがある。

次に、海外中銀の金融政策との協調性の問題が考えられる。欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁は22日のECB理事会会合後の記者会見冒頭声明で「金融緩和政策の水準は、12月の金融政策会合において再検証される必要がある」と述べ、12月の追加緩和の可能性を強く示唆した。日銀は30日の金融政策決定会合で追加緩和を見送ったものの、「経済・物価情勢の展望」において2%インフレ率達成時期見通しを2016年度から2017年度に後倒しており、追加緩和の可能性は排除できない状況だ。しかし、FRBが海外中銀金融政策とのデカップリング回避を主たる理由として利上げを見送ることは考えにくい。これまでのイエレン議長発言からは米国利上げの海外経済への影響の可能性への言及は殆ど見られない。配慮するとすれば、利上げによるドル高進行が米経済に与える悪影響である。ECBの追加緩和観測で22日以降ユーロは米ドルに対し更に急落している。

なお、総合的に雇用・インフレのいずれもがゼロ金利維持を正当化しにくい状況にある中、利上げ開始は早期に行うのが妥当と個人的には考える。市場が利上げを相応に織り込んだ環境では利上げを早めに実施し、今後景気サイクルが下向いた場合に利下げの余地を残しておくことは中期的な金融政策戦略としても有効だからである。

[第4図]
20151101b図4

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<経済指標コメント> 米7-9月期実質GDP成長率は前期比年率+1.5%

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[日本]

鉱工業生産指数(9月)は前月比+1.0%

9月の鉱工業生産指数は前月比+1.0%と3ヶ月ぶりの上昇。出荷指数も同+1.3%と上昇し、結果在庫指数は同-0.4%、在庫率指数は同-2.9%と低下した。全体では単月の出荷増で在庫調整が進んだ形。公表元の経済産業省は基調判断を「一進一退」とし、前月の「弱含み」への引き下げから1ヶ月で上方修正した。企業設備投資の先行指標となる資本財出荷指数は同-1.9%と2ヶ月連続の低下、結果7-9月期の資本財出荷指数は前期比-0.4%と3四半期連続のマイナスの伸びとなった。7-9月期GDP統計上の企業設備は2四半期連続のマイナス成長に下振れするリスクが出てきている。7-9月期の在庫指数は前期比横ばいとなり、予想以上に在庫調整が進んだことから、GDP統計上の企業在庫は成長にほぼゼロの寄与に下振れする可能性が出てきた。

20151101図1

家計調査(9月):実質家計消費支出(2人以上の世帯)は前月比-1.3%(前年比-0.4%)

9月の家計調査、実質家計消費支出は前月比-1.3%と3ヶ月ぶりに低下した。季節調整前前年比では-0.4%と2ヶ月ぶりに低下。実質消費支出指数は94.6と、消費税率引上げ前の2013年の水準(年間平均=100)をも下回っており、家計消費が中期的に低迷していることを示唆している。7-9月期の実質家計消費支出指数は前期比+0.6%と前期の同-3.2%からプラスに転化しており、GDP統計上の7-9月期実質家計消費はプラスに転化する可能性がまだ高い。なお、内閣府の消費総合指数は8月までで前期比年率+2.1%とプラス成長に転化しているが、9月分が-1.3%低下すると同+0.9%となり、筆者個人予想同+1.0%とほぼ同じレベルに着地する見込みである。上記の資本財出荷と企業在庫の下振れ、及び9月までの貿易収支統計における7-9月期貿易赤字の拡大状況から、7-9月期の実質GDP成長率は前期比年率-0.4%と2四半期連続のマイナス成長に下振れするリスクが高くなっている(10月4日付け当レポートにおける筆者個人予想は同+0.8%のプラス成長)。

20151101図2

全国消費者物価指数(9月、生鮮食品を除く総合)は前月比横ばい(前年比-0.1%)

9月の全国消費者物価指数、生鮮食品を除く総合指数(コア指数)は4ヶ月連続となる前月比横ばい。衣料(同+6.9%)等が前月比での指数を押しあげ、電気代(同-1.8%)等が指数を押し下げた。前年比では-0.1%と2ヶ月連続でマイナスの伸び。エネルギーが引き続き前年比の伸びを-1.13%と大きく押し下げている。一方、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(コアコア指数)は前月比+0.1%、前年比+0.9%と、4ヶ月連続で前年比の伸びを上昇させている。エネルギー価格低下でコア指数の前年比伸び率は低迷しているものの、コアコア指数の上昇率は着実に加速しており、労働市場を中心とする需給の引き締まりがデフレ圧力を後退させている可能性は今年に入って継続している。なお、原油価格が現在の1バレル=40ドル台を維持すれば、昨年末からの原油価格下落要因は間もなく剥落し、来年初にはコア指数の前年比伸び率も+1%に上昇する計算になる。ただし、日本のフィリプス曲線の形状からは、失業率が2%レベルにまで低下しなければ2%コアインフレ率は達成できない計算になる。2%コアインフレ率の達成は引き続き困難と見たい。なお、日本銀行は10月30日の「経済・物価情勢の展望」で示した政策委員の大勢見通しで、コアインフレ率が2%に近づく時期を、7月時点見通しの2016年度から2017年度に後倒しした。

20151101図3

完全失業率(9月)は3.4%(前月比横ばい)

9月の完全失業率は3.4%と前月比横ばい。引き続き97年以来の低水準にある。就業者数は前年比+0.6%と4ヶ月連続の増加、労働力人口も同+0.5%と2ヶ月連続の増加で、労働市場の拡大をともなう失業率の低位安定である。労働参加率は59.9%(前月比+0.3%ポイント)と2010年1月以来の水準に上昇した。労働市場は依然タイトな需給にあるが、労働力人口の増加がこれを緩和する方向に働いている。

20151101図4

住宅着工戸数(9月)は年率900千戸(前月比-3.3%)

9月の住宅着工戸数は年率900千戸(前月比-3.3%)と減少。3ヶ月移動平均は915千戸と今年5月の水準に低下しており、昨年末以来に順調に増加してきた住宅着工の増加ペースにやや頭打ち感もみられる。7-9月期の住宅着工戸数は前期比-3.9%と前期の一時的急増の反動で大幅減少となったが、7-9月期のGDP統計上の住宅投資はこれまでの着工の積み上げで前期比プラスの伸びを継続すると見る。

20151101図5

[米国]

新築住宅販売戸数(9月)は年率468千戸(前月比-11.5%)、在庫期間は5.8ヶ月

9月の新築住宅販売戸数は年率468千戸(前月比-11.5%)と3ヶ月ぶりかつ大幅な減少。地域別には北東部(同-61.8%)の急減をはじめ、中西部・南部・西部のすべての地域で販売戸数が減少した。これにより在庫期間は5.8ヶ月と前月の4.9ヶ月から大幅長期化した。販売戸数の単月の急減の要因は定かではないが、今年に入り3、6、9月の四半期末月にいずれも季節調整済の新築住宅販売戸数が一時的に減少しており、季節調整による統計の歪みである可能性もある。一方で中古住宅販売は9月に大幅増加しており、現状では住宅販売市場の堅調な拡大は継続していると見たい。

20151101図6

耐久財受注(9月)は前月比-1.2%、除く運輸関連同-0.4%、非国防資本財(航空機関連を除く)受注同-0.3%、同出荷同+0.5%

9月の耐久財受注は前月比-1.2%と2ヶ月連続で減少、運輸関連を除くベースでも同-0.4%と2ヶ月連続の減少となった。設備投資の先行指標となる非国防資本財(航空機関連を除く)受注も同-0.3%と2ヶ月連続減少。GDP統計上の機器投資の基礎統計となる同出荷は同+0.5%、7-9月期の同出荷は前期比年率+2.2%と2四半期連続のプラス成長となった。なお、この後に公表された7-9月期GDP統計では機器投資が同+5.3%と前期の同+0.3%から成長が加速したとの結果になった。総じて企業設備投資は昨年末のマイナス成長から回復しているものの、そのペースは依然緩やかなものにとどまっている。先行性のある受注の伸び悩みは今後も設備投資拡大ペースが緩やかにとどまる可能性を示唆している。海外経済減速やドル高が企業設備投資意欲を抑制していると考えられる状況は不変である。

20151101図7

実質GDP成長率(7-9月期、速報値)は前期比年率+1.5%

米7-9月期実質GDP成長率は前期比年率+1.5%と、前期の同+3.9%から減速した。需要項目別内訳は、個人消費同+3.2%、設備投資同+2.1%、住宅投資同+6.1%、政府支出同+1.7%、企業在庫寄与度同-1.44%、純輸出寄与度同-0.03%。筆者個人予想同+2%台半ばに比べて結果は下振れたが、企業在庫が予想以上に成長を大きく-1.44%押し下げたのが下振れの主因で、個人消費や住宅投資は予想通り堅調な拡大。設備投資は予想比やや弱めだったが、振れの大きい構造物投資(同-4.0%)が要因、機器投資は同+5.3%と成長ペースが加速した。在庫調整の加速も在庫循環の状況と整合している。個人消費・設備投資・住宅投資を合わせた国内最終民間需要は同+3.2%と2四半期連続の3%台成長で、内需は引き続き堅調である。一方で財・サービス輸出は同+1.9%と前期の同+5.1%から伸びが減速している。在庫調整で一時的に7-9月期の成長は減速したものの、10-12月期には再び2%台の成長に回帰すると見る。

20151101図8

実質個人消費(9月)は前月比+0.2%、個人消費支出価格指数は前年比+0.2%、同コア指数は同+1.3%

9月の実質個人消費は前月比+0.2%と、前月の同+0.4%からやや減速したものの堅調な伸び。自動車販売増加を反映して耐久財消費が同+0.6%の増加、一方で小売売上の不振を反映して非耐久財消費は同-0.3%と5ヶ月ぶりに減少、サービス消費は同+0.3%と堅調な拡大だった。結果7-9月期の実質個人消費は前期比年率+3.2%と2四半期連続+3%台の好調な拡大を維持した。10-12月期はやや伸びが減速して同+2%台後半の伸びを見込んでいるが、今後も個人消費が米経済を牽引する構造は不変と見る。個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は前月比-0.1%、前年比+0.2%とゼロ近辺の伸びに留まっているが、食品及びエネルギーを除くコア指数は前月比+0.1%、前年比+1.3%と相対的に安定推移している。原油価格が現状の1バレル=40ドル台を維持できれば、昨年末からの原油価格下落要因が剥落して来年初には総合PCE、コアPCEいずれも前年比+1.5%レベルの伸びを回復する見込みである。

20151101図9