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<経済指標コメント> 日本の7-9月期実質GDP成長率は前期比年率-0.8%

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[日本]

実質GDP成長率(7-9月期、1次速報値)は前期比年率-0.8%

7-9月期の実質GDP成長率(1次速報値)は前期比年率-0.8%と、前期の同-0.7%に続き2四半期連続のマイナス成長となった。需要項目別内訳は、家計消費同+2.1%、住宅投資同+8.0%、企業設備同-5.0%、公的需要同+0.7%、純輸出寄与度同+0.8%、企業在庫寄与度同-1.9%。成長を押し下げたのは企業設備と企業在庫増加幅の大幅な低下で、この2項目で成長率を合計同-2.6%押し下げている。特に企業設備投資が2四半期連続のマイナス成長となったのが目立つ。一方で他の需要項目はすべて成長率を押し上げており、内容的には見かけほどは悪くない数字である。筆者個人の予想比でも、家計消費、住宅投資、純輸出の3需要項目が上ぶれ、企業設備と企業在庫が下振れと、主に企業部門の減速が予想比大きかったことが成長悪化の主因である。家計消費、企業設備、住宅投資を合わせた国内最終民間需要は同+0.9%と、前期の同-3.4%からプラス成長に転じた。しかしながら、中期的には日本の経済成長ペースは順調とはいえない。2012年10-12月期から今年の7-9月期までの12四半期の成長率は年率換算で+0.4%にとどまっている計算になり、これは潜在成長率(内閣府推計では年率+0.5%)をやや下回る水準にまで低下したことになる。消費税引上げ前の駆け込み需要期である2014年1-3月期に一時解消したマイナスの需給ギャップも、筆者試算では7-9月期には約-1.9%にまで拡大した計算になる。10-12月期は、企業在庫調整ペースが減速することを主因に同+0.8%レベルのプラス成長への転化を見込んでいるが、機械受注の低迷など企業部門は引き続き下方リスクを孕んでいる。現状の試算では2015年暦年成長率は前年比+0.6%、2015年度は前年度比+1.0%程度の成長になる計算である。

20151122図1

[米国]

消費者物価指数(10月)は前月比+0.2%(前年比+0.2%)、同コア指数は前月比+0.2%(前年比+1.9%)

10月の消費者物価指数(CPI)は前月比+0.2%と3ヶ月ぶりの前月比上昇、前年比でも+0.2%と前月の同横ばいからわずかに上昇率を高めた。食料及びエネルギーを除くコア指数は前月比+0.2%と上昇が継続、前年比では+1.9%と3ヶ月連続で横ばいの伸び、相対的に高水準の上昇率を維持した。品目別内訳では、ガソリンが前月比+0.4%と3ヶ月ぶり前月比上昇に転じたほか、運輸サービス同+0.2%、医療サービス同+0.8%などが前月比上昇、中古車同-0.3%、衣服同-0.8%などが下落した。前年比の伸び率では、住居家賃(前年比+3.7%)、帰属家賃(同+3.1%)がコアCPIを押し上げている構造は変わらない。しかし総合的には、前年比のコアCPIインフレ率+1.9%は、FRBが目標とするPCEインフレ率2%にほぼ近い水準で推移しており、また総合CPIインフレ率も昨年末の原油価格急落要因が剥落する来年初には同1%台後半に上昇すると筆者は試算している。インフレ率の観点からは、12月のFF金利誘導目標レンジ引上げの条件は整っていると見る。

20151122図2

鉱工業生産指数(10月)は前月比-0.2%、設備稼働率は77.5%

10月の鉱工業生産指数は前月比-0.2%と2ヶ月連続の低下。内訳は製造業同+0.4%、鉱業同-1.5%、公益事業同-2.5%。原油価格低下の影響を受ける鉱業と、振れの大きい公益事業の低下が全体指数を押し下げた一方、製造業は3ヶ月ぶりの上昇に転じており、単月の数字としては見かけほど悪くはない。しかしながら、鉱工業生産全体のトレンドを表す前年比の伸び率は+0.3%にまで低下している。製造業は同+1.9%と相対的に高い伸びを維持しかつ底入れの兆しもみられるものの、生産は依然低迷といってよい。背景としては、海外経済減速と国内設備稼働率低下による設備投資意欲の低下、在庫調整に伴う生産調整が考えられる。これらの要因から、鉱工業生産の伸びは今後年末にかけても急拡大は考えにくい。設備稼働率は77.5%(前月比-0.2%ポイント)と2ヶ月連続の低下、今年6月以来の低水準に低迷している。

20151122図3

住宅着工戸数(10月)は年率1060千戸(前月比-11.0%)、着工許可件数は同1150千戸(同+4.1%)

10月の住宅着工戸数は年率1060千戸(前月比-11.0%)と大幅に減少、今年3月以来の低水準となった。6ヶ月移動平均も同1133.7千戸(同-1.9%)と7ヶ月ぶりに低下に転じた。地域別内訳では、北東部同+10.2%、中西部同+15.0%、南部同-18.6%、西部同-16.2%とばらつきが見られ、単月の指標としては悪化したものの一時要因である可能性が高い。住宅市場の需給は依然タイトであり、住宅需要が今後も堅調な住宅着工を支えると見たい。着工許可件数は同1150千戸(同+4.1%)と堅調な増加となった。

20151122図4


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