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<経済指標コメント> 米8月実質個人消費は前月比-0.1%

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[日本]

実質家計消費支出(二人以上の世帯、8月)は前月比-3.7%(前年比-4.6%)

8月の実質家計消費支出(二人以上の世帯)は前月比-3.7%(前年比-4.6%)と大幅減少。前年比の減少に寄与した項目は、自動車購入・ガソリン(前年比寄与度-1.42%)、設備修繕・維持(同-0.71%)、交際費(同-0.58%)、など多岐にわたる。8月までの7-9月期実質家計消費支出は前期比-0.8%と2四半期連続のマイナスの伸びとなるペースである。7-9月期以降の実質GDP成長率は前期比年率+0.4%、うち家計消費は同+1.0%程度の巡航速度の成長を見込んでいたが、これに対する下方リスクがでてきた。一方で、勤労者世帯の実収入も実質ベースで前年比+1.5%と増加に転じており、今後家計消費の持ち直しの可能性はまだあるといえる。

20161001図1

全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、8月)は前月比横ばい(前年比-0.5%)

8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、いわゆるコアCPI)は前月比横ばい。前年比では-0.5%と6ヶ月連続のマイナスの伸びとなった。前年比の伸び率の下落に寄与したのは電気代(寄与度-0.26%)、ガソリン(同-0.26%)など、エネルギー関連の価格下落が全体を押し下げている。さらに、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(いわゆるコアコアCPI)は前月比+0.1%のとどまり、前年比の伸び率は+0.2%と昨年12月の同+0.8%をピークに低下に転じている。需給ギャップの縮小によりコアコアCPIインフレ率は上昇基調継続とみていたが、ここにきて下方に転じている。試算では2016 年度末(2017年3月)のインフレ率はコアCPIが前年比+0.8%、コアコアCPIが同+0.9%となる見通しで、2018年にかけての2%インフレ率達成の可能性ありとの見方は維持しておきたい。

20161001図2

完全失業率(8月)は3.1%

8月の完全失業率は3.1%と前月比+0.1%ポイント上昇。完全失業者数が2100千人(前月比+4.5%)と3ヶ月ぶりに増加に転じたのが主因。ただし失業率は1995年以来の低水準であり、労働市場はタイトである状況に変わりはない。一方、筆者試算の労働参加率は60.3%と3ヶ月連続で60%を上回っており、労働力人口の増加が市場の緩和要因にもなっている。

20161001図3

鉱工業生産指数(8月)は前月比+1.5%(前年比+4.6%)

8月の鉱工業生産指数は前月比+1.5%と反発。前年比では+4.6%と5ヶ月ぶりのプラスの伸びに転化した。電子部品・デバイス工業(前月比+6.3%、前年比+3.7%)、情報通信機械工業(同+14.0%、同+17.1%)などの生産増が全体を押し上げた。生産指数の3ヶ月移動平均も4月をボトムに上昇に転じている。公表元の経済産業省は「生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる」と基調判断を引き上げた。8月の出荷指数は前月比-1.3%、在庫指数は同+0.1%、在庫率指数は同-3.5%。在庫循環図は依然在庫調整局面にあるが、在庫指数、在庫率指数ともにここ2ヶ月で大幅低下している。在庫調整が終了すれば今後は生産の本格的持ち直しに期待できる。企業設備投資の先行指標となる資本財出荷は前月比-1.2%と3ヶ月連続の低下。8月までの7-9月期同指数は前期比-1.3%とマイナスの伸びに転化しており、GDP統計上の企業設備投資は3四半期連続のマイナス成長になるリスクが高まってきた。総じて企業部門の指標は底入れの兆しがみられるもののまだまちまちといえる。

20161001図4

住宅着工戸数(8月)は年率956千戸(前月比-4.9%)

8月の住宅着工戸数は年率956千戸(前月比-4.9%)と反落。持家・貸家・分譲住宅のいずれもが減少した。住宅着工戸数の水準は依然高いものの、5月をピークに減少に転じており、循環的な減少サイクルに入った可能性がある。

20161001図5

[米国]

新築住宅販売(8月)は年率609千戸(前月比-7.6%)、在庫期間は4.3ヶ月

8月の新築住宅販売は年率609千戸(前月比-7.6%)と大幅減。ただしこれは前月の同+13.8%の急増の反動とみられる。在庫期間は4.3ヶ月と前月比横ばいで、新築住宅販売市場の需給は依然タイトである。住宅着工が横ばい推移を続けていることから、供給不足によるタイト化は当面継続しそうだ。8月は新築・中古ともに販売が減少したが、雇用拡大と賃金上昇を背景に住宅需要は依然堅調とみたい。

20161001図6

耐久財受注(8月)は前月比横ばい、除く運輸関連同-0.4%、非国防資本財受注(除く航空機)は同+0.6%、同出荷同-0.4%

8月の耐久財受注は前月比横ばい、除く運輸関連同-0.4%。企業設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(除く航空機)は同+0.6%と3ヶ月連続の増加。一方で、GDP統計上の設備投資(機器投資)の基礎統計となる同出荷は同-0.4%と4ヶ月連続減少した。8月までの7-9月期の同出荷は前期比-5.5%と、GDP統計上の設備投資(機器投資)が4四半期連続マイナス成長となるペースであることを示唆している。一方で、同受注は3ヶ月連続で増加し、前期比の伸び率がプラスに転化している。企業部門指標は総じて弱い状態が続いているが、資本財受注の増加は一時的な朗報である。

20161001図7

実質GDP成長率(4-6月期、確報値)は前期比年率+1.4%

4-6月期の実質GDP成長率(改定値)は前期比年率+1.4%と、改訂値の同+1.1%から上方改訂。需要項目別内訳は、個人消費同+4.3%(改訂値同+4.4%)、設備投資同+1.0%(同-0.9%)、住宅投資同-7.7%(同-7.7%)、政府支出同-1.7%(同-1.5%)、在庫投資寄与度同-1.16%(同-1.26%)、純輸出寄与度同+0.18%(同+0.10%)。設備投資の大幅上方改訂が全体の上方改訂の主要因である。現在の筆者の試算では、2016年通年成長率は前年比+1.3%程度となる計算であり、通年同+1.8%との7月時点の筆者個人予想に下方リスクがある状況は不変である。

20161001図8

実質個人消費(8月)は前月比-0.1%、PCEデフレーターは前年比+1.0%、同コア同+1.7%

8月の実質個人消費は前月比-0.1%と7ヶ月ぶりの減少。内訳は自動車販売の減少を反映した耐久財消費が同-1.3%、小売売上の減少を反映した非耐久財消費が同-0.3%、サービス消費が同+0.1%。4月をピークに実質個人消費の伸びは減速してはいるものの、8月までの7-9月期実質個人消費は前期比年率+2%台半ばを確保できるペースであり、これは筆者個人予想をむしろ上回っている。個人消費は依然堅調とみたい。個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は前月比+0.1%(前年比+1.0%)、同コア指数は前月比+0.2%(前年比+1.7%)といずれも前年比の伸び率を高めている。コアPCEインフレ率はFRBのインフレ目標である前年比+2%に接近しており、総合PCEインフレ率も年末には同+1.5%に上昇すると筆者は試算している。インフレ率の観点からはFRBの追加利上げの条件はほぼ整っているといえる。

20161001図9



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