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<経済指標コメント> 米11月実質個人消費は前月比+0.1%

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[米国]

中古住宅販売戸数(11月)は年率5610千戸(前月比+0.7%)、在庫期間は4.0ヶ月

11月の中古住宅販売戸数は年率5610千戸(前月比+0.7%)と3ヶ月連続の増加、2007年2月以来の高水準となった。販売在庫は1850千戸(同-8.0%)と減少、結果在庫期間は4.0ヶ月と1月以来の水準に短期化した。中央販売価格は前年比+6.8%と上昇率をやや加速させている。公表元の全米不動産業協会(NAR)はプレスリリースで「健全な雇用市場と、住宅ローン金利上昇前の需要が最近の販売を押し上げている」「中古住宅の在庫不足が住宅価格を所得の伸び以上に押し上げている」との趣旨を述べている。金利上昇前の需要も含め住宅販売は堅調であるが、依然供給不足が価格押し上げ圧力となっているようだ。

20161224図1

実質GDP成長率(7-9月期、確報値)は前期比年率+3.5%

7-9月期の実質GDP成長率(確報値)は前期比年率+3.5%と、改訂値の同+3.2%からさらに上方改訂された。需要項目別内訳は、個人消費同+3.0%(改定値同+2.8%)、設備投資同+1.4%(同+0.1%)、住宅投資同-4.1%(同-4.4%)、政府支出同+0.8%(同+0.2%)、在庫投資寄与度同+0.49%(同+0.49%)、純輸出寄与度同+0.85%(同+0.87%)。個人消費、設備投資・住宅投資の内需項目の上方改訂が全体の上振れ要因。総じて改定値から内容の著変はない。外需と在庫が前期比での成長加速要因であり、内需がやや減速した形は不変である。個人消費・設備投資・住宅投資を合わせた国内最終民間需要は同+2.4%と、改定値の同+2.1%から上方改訂されたが、前期の同+3.2%に比べると減速している。ともあれ、米経済が従前予想以上のペースで拡大していることに変わりはなく、10-12月期も同+2%台後半の、潜在成長率を上回る成長を見込む。2016年通年の成長率は前年比+1.6%程度に落ち着きそうだ。

20161224図2

実質個人消費(11月)は前月比+0.1%、PCEデフレーターは前月比横ばい(前年比+1.4%)、同コアは前月比横ばい(前年比+1.6%)

11月の実質個人消費は前月比+0.1%と弱めの伸びにとどまった。内訳は新車販売の減少を反映した耐久財消費が同-0.1%、小売売上の減速を反映した非耐久消費財消費が同+0.2%、サービス消費が同+0.2%。12月の実質個人消費の伸びが11月並みだった場合、10-12月期のGDP統計上の実質個人消費は前期比年率+2.3%と2四半期連続の減速になる計算である。もっともこの減速は当レポートの予想の範囲内であり、2%を超える消費拡大は依然堅調な成長を維持しているといえる。FRBが参照するインフレ指標である個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は前月比横ばい(前年比+1.4%)、食品及びエネルギーを除く同コア指数も前月比横ばい(同+1.6%)といずれも上昇ペースがやや低下したが、概ね当レポートの従前の見通しに沿った上昇基調を維持しているといえる。

20161224図3

耐久財受注(11月)は前月比-4.6%、除く運輸関連同+0.5%、非国防資本財受注(除く航空機)同+0.9%、同出荷同+0.2%

11月の耐久財受注は前月比-4.6%、除く運輸関連同+0.5%。設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(除く航空機)は同+0.9%と2ヶ月連続の増加。GDP統計上の設備投資(機器投資)の基礎統計となる同出荷は同+0.2%と反発した。11月までの10-12月期の同出荷は前期比年率+0.8%と5四半期ぶりのプラスの伸びになる位置につけており、GDP統計でも機器投資のプラス転化が期待できる。企業部門の底入れを示唆する指標である。もっとも10-12月期の同受注は同-0.2%とマイナスに転じるペースであり、回復力はあまり強いとは言えなさそうだ。

20161224図4

新築住宅販売戸数(11月)は年率592千戸(前月比+5.2%)、在庫期間は5.1ヶ月

11月の新築住宅販売戸数は年率592千戸(前月比+5.2%)と増加。3ヶ月移動平均は同577.5千戸と2008年4月以来の水準に上昇した。一方販売在庫は250千戸(同+1.6%)の増加にとどまり、在庫期間は5.1ヶ月と前月の5.2ヶ月から短期化した。新築住宅販売は堅調に増加しており、供給不足もあって需給は依然タイトである。中古住宅販売の増加と同様、金利上昇前の駆け込み需要も販売を押し上げていると考えられる。

20161224図5

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<経済レポート> Tug of War:FOMC追加利上げ決定

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FOMCは13-14日の定例会合で1年ぶりの追加利上げを決定し、FF金利誘導目標レンジを0.50-0.75%とした。またFOMC委員の経済予測によれば、来年2017年の利上げペースが3回に加速することが示唆された。これまでの成長とインフレ実績の予想比の上振れですでに来年の利上げペース加速は正当化される。ここにトランプ次期米大統領の政策が加わればさらに利上げペースは加速の可能性がある。新政権の政策が不確実な現状ではその影響度を見積もるのはまだ困難と言わざるを得ない。しかし、これまでの当レポートの見方であった来年2回の利上げとの見通しは、再び上方に修正せざるを得ない。

FOMCは+0.25%の追加利上げを決定

FRB連邦公開市場委員会(FOMC)は13-14日の定例会合で、当レポート及び市場の予想通り、FF金利誘導目標レンジを+0.25%引き上げ0.50-0.75%とすることを決定した。FOMCが利上げを決定するのは昨年12月の定例会合以来1年ぶり、ゼロ金利政策以降では2回目の利上げ実施となる([第1図])。

まず、14日の声明文の内容をみる。会合後の声明文は前回11月会合のそれから本質的な変化はない。基調判断では「経済活動は年央以降適度なペースで拡大」「雇用拡大は最近堅調」と従前の判断を据え置いたが、「失業率は低下した」、「インフレ率は上昇した」と失業率とインフレについては前回11月声明文から判断をやや引き上げた。今後の見通しについて委員会は「金融政策の漸進的な調整により、経済活動は適度なペースで拡大し労働市場条件はさらにいくぶん強化されると予想」し、「インフレ率は中期的に2%に上昇すると予想される」として前回判断を維持。経済見通しへのリスクも「おおむねバランスしているように見える」として前回声明文の文言を踏襲した。

これらを受け「労働市場条件とインフレとの実績及び予想に照らし、委員会はFF金利誘導目標レンジを0.50-0.75%に引き上げることを決定した」とされた。しかし、FRBの保有証券の償還金再投資は継続が決定。これらの決定は投票メンバーの全員一致でなされた。なお、FF金利の目標レンジへの誘導は、超過準備預金付利金利(IOER)及び所要準備預金付利金利の0.75%への引き上げ(レンジの上限を形成)、及びオーバーナイトリバースレポ金利の0.50%への引き上げ(レンジのフロアを形成)により実施される。FOMCの決定を受けてFRB理事会は上記金利引き上げと15日からの実施を決定・公表した(14日付のFRB“Implementation Note”及び、2014年9月17日付FRBプレスリリース「金融政策正常化の原則と計画」参照)。

[第1図]
20161218図1

来年の利上げペース予測は3回に上方シフトした

次に、FOMC委員の経済予測をみる。声明文と同時に公表された、12月時点のFOMC委員の四半期経済予測の中央値は[第1表]の通りである。前回9月時点予測に比べ、成長率はいくぶん上昇方向、失業率はいくぶん低下方向にシフト、インフレ率はほぼ横ばいの予測となった。これは7-9月期の実質GDP成長率実績の上ブレ(改定値前期比年率+3.2%)と11月の失業率の4.6%への大幅低下を反映したものと考えられる。ちなみに、成長率については2017年に前年比+2.1%(第4四半期前年同期比)と、当レポート見通し(同+1.5%程度)よりも強めで潜在成長率を上回るペースの予測、コアPCEインフレ率は2017年に同+1.9%とほぼ当レポート同様の予測となっている。

一方、適切なFF金利予測の中央値は1.4%と、9月時点予測の1.1%から+0.25%上方シフトした。これは、2017年中の利上げペースが2回から3回に加速することを示唆している。長期的な均衡FF金利の水準も9月予測からわずかに上方シフトして3%となっている。適正なFF金利水準予測は6月から9月にかけ大幅下方シフトしたのち12月にその半分ほど上方シフトしたことになる([第2図])。2017年末の適切なFF金利に関するFOMC委員の予測分布は[第3図]の通りで、1.125%(9月予測の中央値)またはそれ以下を予測する委員が10人から6人に減少、一方で1.375%(12月中央値)またはそれ以上を予測する委員が7人から11人に増加した。

のちに見るように、イエレン議長は会合後の記者会見で「FF金利水準予測の変化はいくらかの委員の予測変更にすぎない」と述べており、この予測中央値のシフトが大きな意味があるものではないことを強調している。しかし、次の通り、成長率とインフレ率実績の上ブレで、利上げペースの加速は十分に正当化できると見る。

[第1表]
20161218表1

[第2図]
20161218図2

[第3図]
20161218図3

テイラー・ルールは適正FF金利の上昇を示唆:新政権政策でさらに加速もありうる

ここで、テイラー・ルール公式を用いた適正FF金利の推計値をアップデートする。7-9月期までの実質GDP実績値、10月までの個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)の実績値と、2017年にかけての筆者個人予想をもとに、米議会予算局推計の潜在GDPを用いてテイラー・ルール公式による推計を行った。成長率は2017年各四半期に前期比年率+1.5%成長、インフレ率は2017年を通じ2%弱との筆者個人予想である([第4図])。テイラー・ルール公式はイエレンFRB議長が採用する1999年版、自然利子率は2%と1.5%の二通りを用いた。結果は[第5図]の通りで、自然利子率を1.5%と低めにおいた(潜在成長率とほぼ同水準)場合でも、2017年末の適正FF金利水準は約2%との結果になった。

これは、当レポートの従前の推計値(10月2日付当レポート)であった2017年末1.2~1.3%(自然利子率は1.5%を採用)から大幅に上方シフトしている。これは、その後のインフレ率実績が当時の予想をやや上回ったこと、また特に7-9月期の実質GDP成長率が当時の予想を大幅に上回ったことが背景である。つまり、現状までの成長率とインフレ実績からでも、来年の利上げペース加速は正当化できることになる。さらに、11月24日付当レポートでみたように、トランプ次期米大統領の財政政策は成長と利上げペースをさらに加速させる可能性を孕んでいる。ついては、筆者個人の来年の利上げ予想を3回以上に再び上方修正することを考慮する。

FOMC委員の経済予測では、2017年に筆者個人予想よりも強い2%の成長が予測されている。またイエレン議長によれば、すべての委員が新政権の財政政策を予測に反映しているわけではないとされる。したがってFOMC委員の経済・インフレ予測に照らせば、委員の予測するFF金利水準はさらに高めにシフトしていてもよいはずだということになる。これも来年の利上げペースがさらに加速する可能性を示唆する材料である。

[第4図]
20161218図4

[第5図]
20161218図5

イエレン議長は利上げ加速を能動的に強調せず

最後に、FOMC会合後のイエレンFRB議長の定例記者会見の内容をみる。ここでは、これまで利上げ判断の材料と議長が言及していた「労働余剰縮小ペース低下」「金融政策の非対称性」「中立利子率低下」についての議長見解を検証する。次にFOMC委員の利上げ予測上方シフトした背景について見る。さらに今後の金融政策への新たな材料となる「次期政権の財政政策」についての議長の見解を見ていく。

労働市場についてイエレン議長は冒頭発言で「失業率はリセッション前の2007年以来の低水準に低下」「労働市場余剰の広い指標も低下」、さらに「雇用条件はさらにいくぶん強まると予想する」として、労働市場余剰縮小ペースは12月の利上げの条件を満たしたとの見方を示唆した。一方、中立利子率については「中立名目FF金利は、、、現在歴史的に極めて低い水準で推移している」「FF金利が中立金利をわずかに下回っているにすぎないため、中立金融政策に至るまでには今後数年間で徐々の利上げで十分と予想する」と述べている。つまり、FOMCは依然中立金利が低いとの認識は維持しており、今後の利上げペースが漸進的(徐々に)であることの根拠とされている。

一方で来年の利上げペースに関するFOMC委員予測中央値が3回に増えたことについて、イエレン議長は記者の質問に答えて「FF金利水準予測の変化はいくらかの委員の予測変更にすぎない」としてこの予測中央値のシフトが大きな意味があるものではないことを強調した。少なくともイエレン議長個人の考えでは、主に自然利子率の低下を背景に、来年の利上げペースを加速させる積極的な意図は感じられない。しかし、これまでの経済指標実績から来年の利上げペース加速が正当化しうることは上記で見た通りである。

トランプ政権の政策には不確実性:議長は政府からの中銀の独立性を強調

トランプ次期米大統領の政策について議長からいくつかの発言がなされた。まず冒頭発言では「多くの人が観察する通り、財政政策や他の経済政策の変更は経済見通しに潜在的に影響を与える」「勿論これらの政策がいかなるものになるかを知るには時期尚早である」と述べた。また質疑応答では「すべての参加者が経済予測に経済政策変更を前提として組み入れているわけではない」「FOMC参加者は経済政策の変化や経済への影響には著しい不確実性があると認識した」「我々はこれらの政策を金融政策への影響がある限りにおいて要素として組み入れてく」として、次期政権の政策についてはまだ不確実性が高く金融政策見通しには十分に反映がなされていないことを強調した。

さらに、次期米大統領との関係につき質疑応答で「現状において完全雇用実現のための財政政策は明確に必要とは言えない」「しかし、私は新政権や議会に何が適切な(財政)政策スタンスかについてのアドバイスを提供するつもりなないことには注意したい」「次期大統領に彼自身の政策運営につきアドバイスは提供しない」「私はFRBの独立性を強く信じている」として、中銀の政府からの独立性を強調した。また同じく中銀の独立性を保証する制度として大統領任期とFRB議長任期のずれは妥当として、自身のFRB議長としての4年の任期(2018年2月3日まで)を全うする意向を示した。

共和党のトランプ米次期大統領は、オバマ民主党政権に指名されたイエレンFRBの金融緩和政策を批判する発言をするなど、政治的にはイエレン議長と対立しうる立ち位置にある。またトランプ氏の大型の財政出動政策は、これまでの金融緩和政策解除ペースを加速させる要素となりうる。14日の記者会見発言からもみられる通り、リベラル派・ハト派のイエレン議長は潜在的には金融緩和解除ペースを漸進的なものにとどめたい意向があると考えられる。今後は、財政政策対金融政策、共和党対民主党、といった軸を通じて、中銀の独立性は維持されつつも、様々な綱引きTug of Warがなされそうだ。

<経済指標コメント> 米11月小売売上高は前月比+0.1%

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[日本]

機械受注(10月、船舶・電力を除く民需)は前月比+4.1%(前年比-5.6%)

10月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比+4.1%と3ヶ月ぶりの増加。前年比では前年同月の大幅増の反動で-5.6%とマイナスの伸びだった。前年比伸び率の移動平均は+3.4%と下向きながら3ヶ月連続でプラスを維持しており、今年後半からの機械受注の回復基調は継続しているといえる。

20161217図1

日銀短観(12月調査):大企業製造業業況判断DIは10ポイント(9月調査比+4ポイント)

12月の日銀短観、大企業製造業の業況判断DI(最近)は10ポイント(9月調査比+4ポイント)と6四半期ぶりの上昇。同先行き判断DIは8ポイントと業況低下が予想されている。大企業非製造業DI業況判断DI(最近)が18ポイント(同横ばい)、先行き判断DIは16ポイントとこれも低下が予想されている。総じて企業景況観は低迷から底入れの兆しがみられ、背景には在庫調整の終了、11月米大統領選挙後の株高、円安などがあると憶測できる。しかし先行き判断DIの低下はその持続性への疑問を表しているといえそうだ。

20161217図2

[米国]

企業在庫(10月)は前月比-0.2%、企業売上高は同+0.8%、在庫売上高比率は1.37倍

10月の企業在庫は前月比-0.2%と8ヶ月ぶりの減少、企業売上高は同+0.8%と3ヶ月連続の増加、結果在庫売上高比率は1.37倍と昨年7月以来の水準に低下した。企業売上の回復で在庫調整が大幅に進捗したことを示唆する指標である。在庫循環図は「意図せざる在庫減」局面にあり、今後在庫積み増しが開始されることを示唆している。在庫調整の終了により企業部門の循環的な生産サイクルは上向くことが期待できる。

20161217図3

小売売上高(11月)は前月比+0.1%、除く自動車関連同+0.2%

11月の小売売上高は前月比+0.1%と弱めの伸びにとどまった。前月10月分も同+0.6%と速報値の同+0.9%から下方改訂された。自動車及び同部品を除く売上高も前月比+0.2%と弱めの伸び。小売売上高全体の前年比伸び率は+3.8%と前月の同+4.2%からやや減速。前月比伸び率の内訳は、新車販売の減少を反映して自動車及び同部品ディーラーが同-0.5%の減少、ほかに家電店同+0.1%、衣服店同横ばい、スポーツ用品店等同-1.0%、百貨店同-0.2%など、ホリデー商戦の主力業種の売上が微増ないしマイナスにとどまった。ホリデー商戦売上のベースとなる自動車・ガソリンスタンド・レストランを除く売上高は同+0.1%の伸びにとどまった。前月分下方改訂も合わせ、12月の同売上高が同+0.2%の場合、2016年のホリデー商戦売上高は前年比+3.6%と、筆者個人予想の同+4.0%を下回るペースである。一方、全米小売業連盟(NRF)は14日のプレスリリースで、NRF集計の11月小売売上を前年比+5.0%(前年比+0.1%)と「堅調な拡大」と評価したうえで、NRFの2016年ホリデー商戦売上高予想である前年比+3.6%を上回るペースと評価している。11月小売売上高統計は単月指標としてはやや失望感があるものと言わざるを得ないが、それでもホリデー商戦売上は前年比+3%台後半と前年からの加速が期待できる。

20161217図4

鉱工業生産指数(11月)は前月比-0.4%、設備稼働率は75.0%

11月の鉱工業生産指数は前月比-0.4%と低下。内訳は製造業同-0.1%、鉱業同+1.1%、公益事業同-4.4%。振れの大きい電力・ガスなどの公益事業の低下が全体を押し下げる一方、原油価格の回復で鉱業が2ヶ月連続で上昇しているのが目立つ。製造業は3ヶ月ぶりの小幅低下で総じて横ばい傾向を保っている。設備稼働率は75.0%と前月比-0.4%ポイントの低下。前年比の伸び率は鉱工業全体が-0.6%とマイナス幅を縮めており、うち製造業は同+0.1%と5ヶ月ぶりのプラスの伸びに転じた。総じて企業部門は原油価格回復で底入れがみられるほか、製造業も徐々に生産の底入れがみられるといえる。自動車生産台数(乗用車及び軽トラック)は年率11.65百万台(前月比-3.6%)と減少、自動車販売がかなり飽和状態にあるとの見方に整合している。

20161217図5

消費者物価指数(11月)は前月比+0.2%(前年比+1.7%)、同コア指数は前月比+0.2%(前年比+2.1%)

11月の消費者物価指数(CPI)は前月比+0.2%(前年比+1.7%)と堅調に上昇。食料及びエネルギーを除くコア指数は前月比+0.2%(前年比+2.1%)とこれも堅調に上昇している。総じてインフレ率は当レポートの見方に沿った上昇を継続している。CPIインフレ率12月から来年にかけては、総合指数、コア指数ともに前年比+2%とFOMC目標水準をやや超える水準での推移を見込む。FOMCは14日の定例会合で+0.25%の利上げを決定したが、堅調なCPIインフレ率の上昇は来年もこの利上げが継続を支持する材料である。

20161217図6

住宅着工戸数(11月)は年率1090千戸(前月比-18.7%)、住宅着工許可件数は同1201千戸(同-4.7%)

11月の住宅着工戸数は年率1090千戸(前月比-18.7%)の大幅減少。もっとも住宅着工戸数は前月に同+27.4%の大幅増加を見せており、11月の減少はその反動といえそうだ。住宅着工戸数はここ数ヶ月の間月次の振れが大きくなっているが、6ヶ月移動平均は+1176.5千戸(前年比+1.9%)と堅調な推移となっている。米住宅建設市場は減速しながらも堅調な拡大を続けているといえる。背景には好調な住宅販売戸数の増加がある。住宅着工許可件数は同1201千戸(同-4.7%)と減少したものの、これも過去2ヶ月の急増の反動とみてよさそうだ。

20161217図7

<経済指標コメント> 日本の7-9月期実質GDP成長率(2次速報値)は前期比年率+1.3%

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[日本]

実質GDP成長率(7-9月期、2次速報値)は前期比年率+1.3%

7-9月期の実質GDP成長率は前期比年率+1.3%と、速報値の同+2.2%から大幅下方改訂となった。なお、本統計では、国際基準である2008SNAへの対応、平成23年基準改訂、並びに平成27年度国民経済計算年次推計を反映したことにより、1994年に遡って数値改訂が行われている。需要項目別内訳は、家計消費同+1.3%、住宅投資同+10.3%、設備投資同-1.4%、公的需要同+1.0%、企業在庫寄与度同-1.1%、純輸出寄与度同+1.2%。家計消費・住宅投資・設備投資を合わせた国内最終民間需要は同+1.1%。外需の拡大とこれら内需が成長を押し上げた一方、在庫調整が大幅に成長を押し下げた形だ。1次速報値からは下方改訂となったが、過去分の改訂を合わせると、日本経済は3四半期連続で潜在成長率を上回る成長を続けているとの結果。2016暦年成長率は前年比+1%強、2016年度成長率は前年度比+1.6%レベルが期待できる計算になる。日本経済の成長ペースがこれまでの当レポート予想をやや上回っていることを示唆している。

20161211図1

景気ウォッチャー調査(11月):現状判断DIは52.5(前月比+3.2ポイント)、先行き判断DIは53.0(同+1.6ポイント)

11月の景気ウォッチャー調査、3ヶ月前と比較しての景気の現状に対する判断DIは52.5(前月比+3.2ポイント)と5ヶ月連続の上昇。横ばいを示す50ポイントを11ヶ月ぶりに上回り、2014年3月以来の高水準となった。雇用関連DIは低下したが、家計動向関連・企業動向関連DIが上昇した。2~3ヶ月先の景気の先行きに対する判断DIは53.0(同+1.6ポイント)とこれも5ヶ月連続の上昇、横ばいを示す50ポイントを2ヶ月連続で上回った。家計動向関連・企業動向関連・雇用関連のすべてのDIが上昇した。景気判断理由としては「株価の上昇がよい雰囲気(一般小売店)」「円安傾向により、海外からの訪日客の増加に期待(都市型ホテル)」など、株高・円安による街角景気の好転が読み取れる。街角景気は約1年の低迷からようやく脱出したといえる。米国大統領選でのトランプ氏の当選は、日本の街角景気をも押し上げているといえる。

20161211図2

[米国]

ISM非製造業指数(11月)は57.2%(前月比+2.4%ポイント)

11月のISM非製造業指数は57.2%(前月比+2.4%ポイント)と反転上昇、2015年10月以来の水準に回復した。総合DIを構成する4つのDIの内訳は、事業活動61.7%(前月比+4.0%ポイント)、新規受注57.0%(同-0.7)、雇用58.2%(同+5.1)、入荷遅延52.0%(同+1.5)。製造業指数の好転に加えて非製造業指数の上昇は、米企業部門の景況観が本格的に回復しつつあることを示唆している。

20161211図3

<経済レポート> 循環的スローダウン:米労働市場動向

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米雇用市場は11月にも堅調な拡大を見せ、12月のFOMC利上げ決定を支援する材料となった。ホリデー商戦も昨年を上回る伸びを見込む。しかしながら、中期的には雇用拡大ペースは循環的な減速局面に入る兆しがみられる。これが反転するか否かは、米次期政権の減税政策等が鍵になりそうだ。

雇用増加ペースはじりじり低下している

米雇用統計によれば、11月の米非農業部門雇用者数は前月比+178千人の堅調な増加だった。これは、FRB連邦公開市場委員会(FOMC)が12月の定例会合で追加利上げを決定するとの当レポートの予想を支持する結果である。しかしながら、米雇用市場の拡大ペースは循環的な減速に入っている。当レポートでは、堅調ながらも減速の兆しのある米雇用市場の状況をいくつかの指標から見ていく。

非農業部門雇用者数の前月比増加数の年間平均は2016年に3年ぶりに+200千人を割り込む見込みである[第1図]。また、非農業部門雇用者数の前年比の伸び率は11月現在で+1.6%と、今年3月の同+2.0%をピークに低下に転じている。経験則的にも、前年比+2%の雇用の伸び率は2000年以降ではほぼピークに近い([第2図])。

雇用者数の伸び率低下は、消費者の購買力の伸び率の低下をもたらす。[第3図]は、雇用者数の伸び率と週平均労働時間の伸び率との和である労働投入量の伸び率から、時間当たり賃金伸び率と消費者物価指数の伸び率の差である実質賃金伸び率を差し引いて算出される、消費者の実質購買力の伸び率の推移を見たものである。これによれば、実質購買力の伸び率は今年の7月の前年比+3.6%をピークに低下傾向をたどっており、11月現在で同+2.0%となっている。実質購買力の伸び率低下は、労働投入量の伸びと実質賃金の伸びがいずれも低下していることが背景となっている。

[第1図]
20161205図1

[第2図]
20161205図2

[第3図]
20161205図3

労働参加率の上昇に頭打ち感がある

失業率は、11月に4.6%とほぼ10年ぶりの低水準にまで低下した。現在の米国の自然失業率は4.7%とされており(米議会予算局による2016年8月時点での推計)、現在の失業率はほぼ自然失業率に近い水準にある。つまり、現在の米国はほぼ完全雇用に近い状態にあるといえる。一方で、失業率の低下ペースは過去1~2年の間明らかに低下している([第4図])。失業率実績が自然失業率を超えて大幅に低下する兆しは今のところ見られない。

失業率低下ペース減速の背景には、労働参加率の上昇がある。[第5図]によれば、失業率の低下ペースの減速には労働参加率上昇が大きく寄与していることがわかる。労働市場の需給のタイト化にあわせて労働力人口への再流入が進んでいることで、見かけの失業者減少ペースが低下して失業率低下に歯止めがかかっていることになる。これは、労働市場の拡大を示唆する良い失業率の横ばい傾向である。

しかしながら、労働参加率の上昇にも変化がみられる。労働参加率の3ヶ月移動平均は11月時点で62.8%と、3月の62.9%をピークに低下に転じている([第6図])。労働参加率は今年に入りそれまでの中期的低下から反転上昇に転じていたが、ここにきて頭打ち感がでてきたことは否めない。

[第4図]
20161205図4

[第5図]
20161205図5

[第6図]
20161205図6

賃金上昇率・労働時間は伸び悩んでいる

賃金上昇率も当レポートのこれまでの見通しほどには上昇していない。当レポートでは、失業率が自然失業率を下回るとともに賃金上昇ペースが加速すると見ていた。しかし、失業率と時間当たり賃金上昇率の関係を示すシンプルなフィリップス曲線によれば、10-12月期に入り賃金上昇率が低下に転じていることがわかる([第7図])。

賃金上昇率の低下は、消費者インフレ率の上昇とともに実質賃金の伸び率低下を通じ消費者購買力の伸びの低下をもたらす。11月現在の実質賃金上昇率は前年比+0.7%と、昨年10月のピークである+2.2%から1年間で約-1.5%も低下した。上記で見たように、実質賃金上昇率の低下が実質購買力伸び率低下の主要因となっている。

雇用市場の需給が見かけほどタイトでない可能性を示唆する指標として、週平均労働時間の推移があげられる。同指標は、労働市場の需給を表す先行指標とされている。週平均労働時間(生産及び非監督労働者)は11月現在で33.6時間と、昨年12月のピーク33.8時間から減少傾向にある([第8図])。

[第7図]
20161205図7

[第8図]
20161205図8

短期的にはセール好調を見込む:来年以降は減税動向がカギ

これらの指標は、雇用市場の拡大ペースが徐々に減速局面に入っていること、また今後もそのペース拡大は見込みにくいことを示唆している。米雇用市場はひとつの曲がり角にきているといえそうだ。雇用市場の拡大ペース減速は、消費者購買力の伸び低下を通じて、個人消費拡大ペースの低下をもたらす。実質個人消費の前年比伸び率は10月現在で前年比+2.8%と、潜在成長率を上回るペースを保っている([第9図])。しかしながら、上記の通り実質購買力の伸びが2%レベルに低下したことを勘案すれば、今後の個人消費の伸びは+2%程度のペースに減速すると考えられる。また、これまで個人消費のけん引役だった自動車販売の増加ペースに頭打ち感がみられることも、今後の個人消費の減速を示唆する材料である。

もっとも短期的には、米大統領選挙後の株価上昇や消費者センチメントの上昇を背景に、今年のホリデー商戦は前年比+4.0%の強い伸びが見込める。また、2%前後の個人消費増加ペースは、米国経済をその潜在成長率に沿ったペースで拡大させるには十分なものである。

今後の個人消費拡大の持続性を決める一つの要因は、米次期大統領のトランプ氏の経済政策にあるといえる。同氏は、個人所得税制の簡素化による実質的な減税策を打ち出している。米議会予算局によれば、2017財政年度においてこの個人所得税減税は約1254億ドルの減税効果があると推計している。この個人所得減税幅は、10月現在の名目個人消費年率12兆9249億ドルの約1%に相当する大きなものである。

[第9図]
20161205図9

(訂正)12月6日:[第9図]を追加。同図指定の記述箇所を訂正しました。

<経済指標コメント> 米11月非農業部門雇用者数は前月比+178千人

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[日本]

完全失業率(10月)は3.0%(前月比横ばい)

10 月の完全失業率は3.0%と前月比横ばい。引き続き1995年以来の低位にある。内訳は、就業者数前月比+0.1%、労働力人口同+0.1%、完全失業者同-2.5%と、労働市場の拡大を伴う失業率低下となっている。筆者試算の労働力化率は60.1%と5ヶ月連続60%を超えている。労働市場はタイトであるが、労働力化率の上昇がこれを緩和している状況である。

20161204図1

実質家計消費(10月、二人以上の世帯)は前月比-1.0%(前年比-0.4%)

10月の実質家計消費(二人以上の世帯)は前月比-1.0%と減少。前年比では-0.4%と8ヶ月連続のマイナス成長となった。家計消費は低迷が続いている。7-9月期のGDP統計上の実質家計消費は前期比年率+0.2%とわずかにプラスを維持したが、10-12月期のスタートもマイナスで、成長への寄与はわずかになりそうだ。勤労者世帯の実収入(実質ベース)は前年比-0.1%と3ヶ月ぶりにマイナスの伸びに転じている。所得面からも消費支出の押し上げ材料には欠ける状況と言わざるを得ない。

20161204図2

鉱工業生産指数(10月)は前月比+0.1%(前年比-1.3%)

10月の鉱工業生産指数は前月比+0.1%と3ヶ月連続の上昇。出荷指数は同+2.2%、在庫指数同-2.1%、在庫率指数同-0.9%。出荷の増加で在庫調整が進み、生産が持ち直している動きが読み取れる。在庫循環図は「意図せざる在庫減」局面から「在庫積み増し」局面に入りつつある。総じて、在庫調整の終了で生産は回復に向かうことが予想される。公表元の経済産業省は基調判断を「生産は緩やかな持ち直しの動き」に据え置いている。

20161204図3

住宅着工戸数(10月)は年率983千戸(前月比-0.1%)

10月の住宅着工戸数は年率983千戸と小幅減少ながら高水準を保っている。内訳では、持家(同横ばい)、貸家(同-5.1%)、分譲住宅(同-3.1%)といずれの利用関係住宅も減少した。住宅着工戸数は高水準にあるものの、年率1000千戸レベルは金融危機後のレンジの上限であり、今後は再び循環的減少に転じる可能性があることから、動向には注視が必要といえる。

20161204図4

[米国]

実質GDP成長率(7-9月期、改定値)は前期比年率+3.2%

7-9月期の実質GDP成長率(改定値)は前期比年率+3.2%と、速報値の同+2.9%から上方改訂された。需要項目別内訳は個人消費同+2.8%(速報値同+2.1%)、設備投資同+0.1%(同+1.2%)、住宅投資同-4.4%(同-6.2%)、政府支出同+0.2%(同+0.5%)、在庫投資寄与度同+0.49%(同+0.61%)、純輸出寄与度同+0.87%(同+0.83%)。個人消費と住宅投資の上方改訂が全体を押し上げた一方、設備投資は下方改訂された。個人消費・住宅投資・設備投資を合わせた国内最終民間需要は同+2.1%と速報値の同+1.6%から大幅に改善した。しかしながら総じて7-9月期の成長加速要因は輸出と在庫である状況には変わりない。もっとも数字の上では米経済が成長加速を見せている結果であり、FOMCが12月の定例会合で追加利上げを決定するとの個人予想を支持材料である。2016年通年の成長率は前年比+1.6%レベルとなる計算であり、従前予想を維持できる。

20161204図5

実質個人消費(10月)は前月比+0.1%、個人消費支出価格指数は前月比+0.2%(前年比+1.4%)、同コア指数は前月比+0.1%(前年比+1.7%)

10月の実質個人消費は前月比+0.1%とやや弱めの伸び。ただ主因はサービス消費の一時的と思われる同-0.3%の減少、一方財消費は同+0.9%と強い伸び(うち耐久財消費同+1.0%、非耐久財消費同+0.8%)。また前月の実質個人消費も同+0.5%と強い伸びに上方改訂された。雇用増加や自動車販売増加ペースの減速で、個人消費の拡大ペースは今後減速が予想されるものの、10-12月期のGDP統計上の実質個人消費は前期比年率+2.0%レベルが依然期待できる。FRBが参照するインフレ指標である個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は、総合指数が前月比+0.2%(前年比+1.4%)、コア指数が前月比+0.1%(前年比+1.7%)と、いずれも前年比伸び率が前月よりも上昇、ほぼ当レポートの予想通りの上昇基調を保っている。12月のFOMC追加利上げを支持する結果である。

20161204図6

ISM製造業指数(11月)は53.2%(前月比+1.3%ポイント)

11月のISM製造業指数は53.2%(前月比+1.3%ポイント)と3ヶ月連続の上昇。総合DIを構成する5つのDIの内訳は、新規受注53.0%(同+0.9)、生産56.0%(同+1.4)、雇用52.3%(同-0.6)、入荷遅延55.7%(同+3.5)、在庫49.0%(同+1.5)。企業部門の景況観が徐々にしていることが総合DIの動きからは読み取れるが、その内訳はまちまちである。総じて在庫調整の進行で企業部門は回復に向かうと筆者個人は見ているが、その証跡が明かになるには非製造業指数歩か今後の指数の動きを見定めることが必要だ。

20161204図7

新車販売台数(11月、乗用車及び軽トラック)は年率17.75百万台(前月比-0.2%)

11月の新車販売台数(乗用車及び軽トラック)は年率17.75百万台(前月比-0.2%)と、微減ながら高水準を保っている。しかしながら前年比の伸び率は-1.2%と4ヶ月連続でマイナスになっている。ガソリン価格低下と低金利で高水準にあり個人消費のけん引役である自動車販売だが、販売台数は経験則的には飽和状態にあり、今後の増加ペースは減速せざるを得ないと見る。

20161204図8

雇用統計(11月):非農業部門雇用者数は前月比+178千人、失業率は4.6%(前月比-0.3%ポイント)

11月の雇用統計、事業所調査による非農業部門雇用者数は前月比+178千人と堅調な増加。ハリケーンの影響を受けたと思われる10月の下方改定値同+142千人から増加ペースが加速し、3ヶ月移動平均も同+176.0千人と上向いている。もっとも、同雇用者数の前年比の伸び率は+1.6%と2014年以来のレベルに低下した。業種別内訳もまちまちで、米雇用拡大のコアといえる専門ビジネスサービス(同+63千人)、教育・医療(同+44千人)が順調に増えている一方、小売(同-8.3千人)が2ヶ月連続減少しており、好調なホリデー商戦予想に対してはやや気になるところ。雇用増加業種の割合を示すディフュージョンインデックスは55.5%と前月の59.2%から大幅低下した。時間当たり賃金(生産及び非監督労働者、季節調整値)は前年比+2.4%と、直近のピークである9月時点の同+2.6%から低下に転じてしている。家計調査による失業率は4.6%(前月比-0.3%ポイント)と、実に2007年9月以来の水準に低下した。しかしながら内訳をみると、労働力人口は2ヶ月連続で減少、労働参加率は62.7%と2ヶ月連続で低下している。見かけほどによい失業率低下とは言えなさそうだ。総じて、労働市場の拡大ペースは徐々に循環的な減速に入っているといえそうだ。もっとも、依然堅調な拡大ペースは12月のFOMCにおける追加利上げ決定予想には十分な支持材料といえる。

20161204図9