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<経済指標コメント> 米4-6月期実質GDP成長率(速報値)は前期比年率+2.6%

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[日本]

実質家計消費支出(6月、二人以上の世帯)は前月比+1.5%(前年比+2.3%)

6月の実質家計消費支出(二人以上の世帯)は前月比+1.5%と2月以来の大幅な伸び、前年比でも+2.3%と2016年2月以来約1年半ぶりのプラスかつ大幅な伸びとなった。前年比の増加に寄与した項目は、設備修繕・維持、自動車等関係費、交際費など。勤労者世帯の名目実収入も前年比+0.1%と2月以来の前年比プラスに回帰した。堅調な雇用に比べ、昨年以来の家計消費低迷はその背景が判然としなかったが、ここにきてようやく回復の兆しがみられる。実質家計消費水準指数(季節調整済)の3ヶ月移動平均は1月をボトムに上昇基調に転じており、同前年比伸び率は6月時点で+1.9%と3ヶ月連続プラスの伸びとなっている。家計消費が増加基調に転じていることを示唆する動きである。4-6月期の同指数は前期比+1.0%と、前期の同+0.9%と同じ上昇ペースであり、4-6月期GDP統計上の実質家計消費は前期並みの前期比年率+1%レベルの拡大が見込める。

20170731図1

全国消費者物価指数(6月、生鮮食品を除く総合)は前月比横ばい(前年比+0.4%)

6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合=いわゆるコアCPI)は前月比横ばい。前年比では+0.4%と昨年後半をボトムに上昇基調を保ち、6ヶ月連続でプラスの伸びとなった。前年比の伸びに寄与した品目は電気代(同+4.9%)、ガソリン(同+6.1%)など、エネルギー価格の上昇がコアCPI上昇の主因である。生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(いわゆる新コアコアCPI)は前月比横ばい、前年比でも横ばいにとどまり、新コアコアCPIインフレ率は今年に入りほぼゼロ近辺での推移となっている。エネルギー価格がこのまま横ばい推移すれば、年末にコアCPIは前年比+1.0%まで上昇の見込みだが、新コアコアCPIは同+0.7%にとどまる計算になる。インフレ率上昇ペースは当レポートの見込みよりもやや下振れて推移している。

20170731図2

完全失業率(6月)は2.8%

6月の完全失業率は2.8%と前月の3.1%から-0.3%の大幅低下、1994年以来の低水準に回帰した。筆者試算の労働参加率は60.6%と前月並み。失業率の低下に表象されるように労働市場は引き続きタイトであり、労働力人口の増加がこれを緩和する構造が続いている。

20170731図3

[米国]

中古住宅販売戸数(6月)は年率5520千戸(前月比-1.8%)、在庫期間は4.3ヶ月

6月の中古住宅販売戸数は年率5520千戸(前月比-1.8%)と減少、3ヶ月移動平均も同5566.7千戸(同-1.1%)と低下しており、今年に入り販売戸数の推移は横ばい基調に転じているといえる。在庫期間は4.3ヶ月と依然短く、需給はタイトである。中央販売価格は前年比+6.5%とやや強めの伸び。公表元の全米不動産業協会(NAR)は「6月は過去3ヶ月の増加の反動」「在庫不足と価格上昇」が販売抑制要因としている。

20170731図4

新築住宅販売戸数(6月)は年率610千戸(前月比+0.8%)、在庫期間は5.4ヶ月

6月の新築住宅販売戸数は年率610千戸(前月比+0.8%)と2ヶ月連続の増加。在庫期間は5.4ヶ月と適正な水準を保っている。

20170731図5

耐久財受注(6月)は前月比+6.5%、除く運輸関連同+0.2%、非国防資本財受注(除く航空機)同-0.1%、同出荷同+0.2%

6月の耐久財受注は前月比+6.5%の大幅増。ただし、振れの大きい民間航空機の受注が全体を押し上げており、除く運輸関連では同+0.2%。設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(除く航空機)同-0.1%。GDP統計上の設備投資(機器投資)の基礎統計となる同出荷は同+0.2%。4-6月期の同受注は前期比年率+3.2%、同出荷は同+4.2%といずれも前期に続きプラス成長を維持し、企業設備投資の昨年後半からの回復の継続を示唆している。なお、この後公表された4-6月期実質GDP統計(速報値)では、機器投資は前期比年率+8.2%と3四半期連続プラスの伸びを維持した。

20170731図6

実質GDP成長率(4-6月期、速報値)は前期比年率+2.6%

4-6月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比年率+2.6%と前期の同+1.2%から3四半期ぶりに加速した(なお、今回のGDP統計は年次改訂により2014年第1四半期に遡って改訂されている)。需要項目別内訳は、個人消費同+2.8%、設備投資同+5.2%、住宅投資同-6.8%、政府支出同+0.7%、在庫投資寄与度同-0.02%、純輸出寄与度同+0.18%。個人消費の同+2%台後半への加速と設備投資のプラス成長、ならびに住宅着工の減少による住宅投資のマイナス成長はいずれも公表済の基礎統計と整合しており、総じて予想通りの結果といえる。2017年通年成長率個人予想は依然前年比+2%レベルを維持できる。

20170731図7
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<経済指標コメント> 米6月非農業部門雇用者数は前月比+222千人

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[日本]

日銀短観(6月調査):大企業製造業業況判断DIは17ポイント(3月調査比+5ポイント)

6月の日銀短観、大企業製造業の業況判断DIは17ポイント(3月調査比+5ポイント)と3四半期連続の上昇。大企業非製造業の業況判断DIは23ポイント(同+3ポイント)と2四半期連続の上昇。引続き企業景況観は好転が続いている。もっとも先行き判断DIは大企業製造業が15ポイント、大企業非製造業が18ポイントと現状判断比低下している状態も不変で、景況観の持続性はまだ不確実である。

20170709図1

[米国]

新車販売台数(6月、乗用車及び軽トラック)は年率16.41百万台(前月比-1.0%、前年比-2.1%)

6月の新車販売台数(乗用車及び軽トラック)は年率16.41百万台(前月比-1.0%、前年比-2.1%)と2ヶ月連続の前月比減少、また6ヶ月連続で前年を下回った。昨年末にピークで飽和状態となった自動車販売台数は予想通り減速が続いている。このまま減少が続くようだと、個人消費の堅調な拡大継続という予想に対する下方リスク要因となりうる。

20170709図2

雇用統計(6月):非農業部門雇用者数は前月比+222千人、失業率は4.4%

6月の雇用統計、事業所調査による非農業部門雇用者数は前月比+222千人と強い伸びで、2ヶ月ぶりに+200千人台を回復した。4、5月分もそれぞれ上方改訂され、3ヶ月移動平均は同+193.7千人と前月の同+136.3千人から4ヶ月ぶりかつ大幅に上昇して同+200千人に接近した。6月の業種別内訳は、建設業同+16千人、製造業同+1千人、小売業同+8.1千人、専門ビジネスサービス同+35千人、教育・医療業同+45千人、政府部門同+35千人と、押しなべて雇用が増加した。民間部門の雇用増加業種の割合を示すディフュージョンインデックスは59.6と前月の55.2から大幅上昇した。非農業部門雇用者数の前年比の伸び率は+1.6%と今年に入りほぼ横ばいの伸びを続けている。昨年の同+1.8%からは減速しているが、予想の範囲内の循環的減速である。一方で、時間当たり賃金(生産及び非監督雇用者)の伸びは前年比+2.3%と前月の同+2.4%から低下、昨年9月の同+2.7%をピークに約1年間は弱含みが続いている。家計調査による失業率は4.4%(前月比+0.1%ポイント)と上昇したが、依然自然失業率を下回る水準である。内訳をみると、労働力人口と就業者数のいずれもが前月比増加しており、労働市場の拡大を伴うよい失業率上昇といえる。総じて米雇用市場は中期循環的な減速を伴いつつも堅調な拡大を維持している。時間当たり賃金、週平均労働時間、非農業部門雇用者数の前年比の伸びを合わせた名目購買力は前年比+4.2%と、1%台半ばのインフレ率を差し引いても、実質ベースで同+2%台の個人消費の拡大が維持できる計算になる。FOMCが今後年内に+0.25%づつあと2回の利上げを決定するとの個人予想を支持する結果である。

20170709図3

<経済レポート> 正常化が軌道に:6月FOMC

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FOMCは6月定例会合で+0.25%の利上げを決定、同時にバランスシート縮小の具体的な手順を公表しこれを年内に開始する見通しを明示した。バランスシート縮小自体が長期金利に直接働きかける影響は限定的だが、長期金利が均衡水準に向けて上昇する契機となるだろう。FOMCが年内合計4回の利上げを実施するとの個人予想は維持する。

6月FOMCは+0.25%利上げを決定

FRB連邦公開市場委員会(FOMC)は、6月13-14日の定例会合で、FF金利誘導目標レンジを+0.25%引き上げ1.00-1.25%とすることを決定した。FRBの利上げは2015年12月の最初の利上げから数えて4回目、今年に入って2回目となる([第1図])。6月定例会合での利上げ決定は当レポートの予想通りであり、また5月定例会合の議事要旨で「ほとんどの参加者は、経済とインフレが予想通りになるならば委員会が金融緩和解除の次のステップをとることがまもなく適切になると判断した」とされていた状況証拠からも予想通りの結果だったといえる。

6月14日に公表された声明文([第4表])の基調判断部分では「労働市場が拡大を続け経済活動が適度に上昇」と前回5月声明文に比べ雇用と経済成長に関する判断が上方修正された。インフレ率は「最近低下し、また食品及びエネルギー価格を除く指数同様に、委員会の2%の長期目標を幾分下回って推移している」と基調判断を下方修正した。しかし経済見通しの部分では「経済活動は適度なペースで拡大し、労働市場は更にいくぶん強化されると予想」「インフレ率は短期的には2%を幾分下回り続けると予想されるが、中期的には2%付近で安定するだろうと予想」「経済見通しへの短期的なリスクは概ねバランス」と概ねこれまでの見通しを踏襲した。その上で、FF金利誘導目標の+0.25%の引上げが決定された。なお、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、FF金利誘導目標の据置を主張して決定に反対票を投じた。

また、声明文では、「委員会は現状、経済が概ね期待通りに進展することを条件に、経済がバランスシートの正常化プログラムを年内に開始すると予想している」として、保有有価証券の再投資停止によるFRBのバランスシート縮小を年内に開始するFOMCの見通しが明記された。さらにこの正常化プログラムについては、声明文と同時に公表された「金融政策正常化の原則と計画の補遺」にその詳細が記載されている。

[第1図]
20170702図1

バランスシート縮小は年内に開始、漸進的に実施予定

2014年に公表済の「原則と計画」及び今回公表された「補遺」の概要は[第1表]、[第2表]の通りである。「補遺」によれば、米国債ならびにエージェンシー債・住宅ローン担保証券のそれぞれに再投資停止金額のキャップを設け、これを徐々に引き上げていくことにより、FRBの保有有価証券の残高を徐々に縮小していく方式がとられる(バランスシート縮小については後述)。

また、四半期毎のFOMC委員経済予測も声明文と同時に公表された。委員予測の中央値は3月時点の予測と本質的には不変で、2017年末の適切なFF金利予測中央値は3月予測と同じ1.4%(年内合計3回の利上げ)、2018年末のそれも3月予測と同じ2.1%となっている([第3表])。会合後に行われたイエレンFRB議長の定例記者会見では、これらの情報以上に特記すべき発言は見られなかった。

当レポートでは、年内の利上げを計4回+1.0%、年末のFF金利誘導目標レンジを1.50-1.75%と個人予想してきた。今回のFOMC結果を受けてもこの予想を維持し、今年の9月、12月の定例会合でそれぞれ+0.25%の利上げが実施されると見る。また、FRBの保有有価証券再投資の停止決定は9月の定例会合でなされると見る。

[第1表]
20170702表1

[第2表]
20170702表2

[第3表]
20170702表3

バランスシート縮小の長期金利への直接影響見積もりは困難:いずれにせよ金利は上昇へ

以下では、FRBのバランスシート縮小ペースとその長期金利への影響を考察する。「補遺」によれば、バランスシート縮小決定時に米国債並びにエージェンシー債・住宅ローン担保証券(MBS)のそれぞれにつき、再投資停止額のキャップを設けてこれを徐々に引き上げ、縮小開始から1年後にそのキャップをそれぞれ毎月300億ドル、同200億ドルにするとしている。仮に今年の9月にバランスシート縮小が決定され、1年後以降のキャップは横ばいと想定すると、バランスシート縮小開始後2年間で保有有価証券は累計900億ドル減少する計算になる。現在のFRBのバランスシート規模は約4.5兆円であるから、2年後に約3.6兆円にまでこれが縮小することになる。もっとも、金融危機以前のバランスシートは約1兆ドルであったから、縮小開始後2年を経てもなおFRBの資産規模は金融危機前の3倍以上の規模を維持することになる([第2図])。

さらに実際には、FRBの保有する有価証券をその償還期日別に見ると、バランスシート縮小にはより時間がかかることがわかる。FRBの保有する米国債のうち、満期1年以内は0.25兆ドル、1年以上5年以内が約1.2兆ドルである。MBSについてはそのほぼ全てに相当する約1.8兆ドルが10年以上の満期となっている([第3図])。これらより、FRBのバランスシート縮小ペースはその残高にくらべて極めて緩やかなペースにとどまることがわかる。

次に、FRBのバランスシート縮小開始が長期金利に与える影響を考察する。筆者は米国債10年物利回りの要因分解にあたり、FRBが量的緩和を実施する以前のデータ(1992年1-3月期~2007年10-12月期の64四半期)をもとに、実質GDP成長率、FF金利誘導目標、長期期待インフレ率を外生変数として推計した回帰式を用いている。長期金利推計に当たりFRBの量的緩和要因(FRBのバランスシート)を外生変数に含めない理由は、量的緩和要因を回帰式に含めることが推計式の妥当性を低下させる可能性があるからである(2015年4月29日付2016年11月24日付当レポート参照)。この回帰式に基づけば、現在の長期金利水準の推計値は約3.3%となる。現在の長期金利実績値は2%台前半であり、推計値よりも-1%強低い。長期金利実績が推計値よりも押し下げられている要因は、上記外生変数以外の要因すなわち、地政学リスクに伴う質への逃避、金融緩和解除ペースが漸進的であるとの期待、そしてさらにFRBの拡大バランスシート維持効果が考えられる。しかしながら、これらの要因を分解してFRBのバランスシート要因の長期金利押し下げ効果を見積もることは困難である。

[第2図]
20170702図2

[第3図]
20170702図3

[第4図]
20170702図4

年内合計4回の利上げと9月バランスシート縮小開始を個人予想する

上記で見た通り、FRBのバランスシート縮小ペースはその規模に比して極めて緩やかなペースである。また、筆者個人は、FRBのバランスシート規模(またはその対GDP比率)が直接に長期金利押し下げに有意に効果を与えているとは考えにくく、金融緩和政策の長期金利への影響はアナウンスメント効果を通じたものであると見ている。結果的にFRBのバランスシート縮小そのものが長期金利上昇を直接促すものとは言いにくい。一方で、FRBがバランスシート縮小開始決定のアナウンスメント効果が、上記の長期金利実績値の推計値への回帰を促進することになろう。筆者個人は従前より現在の長期金利はファンダメンタルズに比して低すぎることから、FRBのバランスシート規模如何にかかわらず3%台に向けて徐々に上昇すると見てきた。FF金利誘導目標の漸進的引き上げと合わせ、バランスシート縮小開始はこの長期金利の均衡水準への回帰を促す契機となるだろう。

ここで、テイラールールによる年末の適正FF金利水準を確認しておく。までの筆者個人の成長率とインフレ率予想にもとづき、テイラールール公式による推計をすると(自然利子率=1.5%とした場合)、2017年末の適正FF金利は約2.4%との結果になった([第5図])。これは、FOMC委員経済予測による2017年末FF金利予測中央値1.4%よりもかなり高い水準である。FOMC声明文も述べている通り、利上げを漸進的に実施することにより、FF金利水準は本来の均衡水準より当面の間低位であり続ける、つまり金融政策は依然緩和的であり続けることになる。一方で、金融政策についての市場期待形成のためには、漸進的な利上げは一定のペースで実施することが都合がよい。筆者個人が今後9月、12月定例会合での利上げを個人予想するのはそのような背景からである。

上記の個人予想に対するリスクシナリオとして、年内の利上げが合計4回でなく3回にとどまる(年内はあと1回にとどまる)シナリオが考えられる。背景は2つ考えられる。ひとつは、バランスシート縮小開始決定の会合(筆者予想では9月)では利上げを見送り、次回利上げが12月となるケース。もう一つは、今年に入ってからの個人消費の減速やインフレ率の低下の兆しをFOMCが重視して年内利上げを1回にとどめるケースである。前者については、FOMCも述べているように金融緩和政策解除の一義的手段がFF金利誘導目標引き上げであることから、バランスシート縮小開始を理由に利上げを見送る考え方は本来はとりにくい。後者については、6月30日に公表された5月分個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)の前年比の伸び率が総合、コアともに+1.4%にまで低下していることは一つの下方リスク要因である。もっとも6月FOMC時点でインフレ率低下は一時的要因との見方をイエレン議長も記者会見で示していること、失業率低下が上方インフレ圧力を今後ももたらし続けるであろうことから、このシナリオもリスクシナリオにとどめておく。

[第5図]
20170702図5

[第4表]
20170702表4
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