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<経済レポート> バランスシート縮小開始:9月FOMC

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FOMCは9月の定例会合で、10月からのバランスシート縮小開始を決定した。FF金利誘導目標は現状に据え置いた。FOMC委員経済予測は、年内あと1回の利上げを示唆している。ハリケーンの影響は2四半期程度で解消し、米経済は今年2%を超える成長を実現しそうだ。インフレ率は当面2%を下回るものの、テイラー・ルールは依然2%台後半の適正FF金利水準を示唆している。従前通り、漸進的な利上げペースを減速させる要因はないとの見方を維持する。

バランスシート縮小開始を決定、12月追加利上げを示唆

FRB連邦公開市場委員会(FOMC)は9月19-20日の定例会合で、FF金利誘導目標レンジの1.00-1.25%での据置きと、10月からのバランスシート正常化計画の実施開始とを決定した。これらの決定は全会一致でなされた。9月会合での利上げ見送りは、6月時点の当レポートの予想(年内4回合計+1.00%の利上げ)に対する下方リスクが示現したものであるが、直前の市場期待に整合する結果である。バランスシート正常化の開始決定は、前回7月会合声明文で「比較的早期に」開始すると表明されていたことと整合する結果で、市場の期待に沿ったものといえる。以下本レポートでは、9月FOMC声明文、四半期FOMC委員経済予測、イエレンFRB議長定例記者会見の内容を点検し、今後のFRB金融政策を占う。

20 日のFOMC会合後に公表された声明文では、バランスシート正常化開始の決定と、ハリケーン影響に関する記述が新たに加えられたものの、これら以外の部分では前回声明文に比して本質的な変更はなかった。冒頭の基調判断のパラグラフでは、経済活動が適度なペースで拡大、雇用増は堅調、インフレ率は低下と従前の判断をほぼ踏襲している。経済見通しに関するパラグラフでは、ハリケーン・ハーヴェイ、イルマ、マリアの影響と復興が「短期的に経済活動に影響を当与えるであろう」としつつ「過去の経験はハリケーンが国全体経済の中期的な行程を本質的に変える可能性は低いことを示唆している」として、ハリケーン影響が今後の経済見通しに与える影響は中期的には限定的との見方を示した。結果、「FF金利誘導目標レンジを1.00-1.25%に維持すること」ならびに「10月に、委員会は2017年6月の『金融政策正常化の原則と計画』の付属文書に記述されているバランスシート正常化プログラムを開始する」ことが全会一致で決定された。

声明文と同時に公表されたFOMC委員による四半期経済予測([第1表])は、前回6月予測と比較して顕著な変更は見られなかった。注目すべき点は以下の2点である。第1に、2017年末の適正なFF金利水準の予測中央値は1.375%と前回比不変であった。年末のFF金利水準を1.375%(レンジでは1.25-1.50%)と予測する委員の数が11人と最多で、前回6月予測の9人から増加している([第1図])。これは、年内にあと1回+0.25%の追加利上げがFOMCで決定されることを示唆している。これは、現在の成長率、労働市場、インフレ率の環境から、漸進的な利上げを停止する理由がないとの当レポートの見方に整合するものである。

[第1表]
20170924b表1

[第1図]
20170924b図1

長期的な適正FF金利予測は低下した

第2に、長期的な適正FF金利均衡水準の予測中央値が、従前の3.0%から2.75%に低下していることである。イエレンFRB議長はしばしば、自然利子率がここ数年間で大幅に低下している可能性に言及している。FOMC委員経済予測の長期的な適正FF金利水準の予測中央値は、2015年の3.5%から徐々に低下する傾向にあり、今回の2.75%は2016年以降の予測値で最も低い水準にある([第2図])。これは、米国の均衡インフレ率や自然利子率が徐々に低下しているとのFOMC委員の見方の反映ともいえる。ちなみに9月予測における長期適正FF金利の予測には相応にばらつきがある。前回6月予測では、長期的な適正FF金利を3%と予測する委員が8人で最多かつ中央値であったが、今回9月予測では、3%を予測する委員が5人に減少、代わって、2.5%、2.75%を予測する委員がそれぞれ4人ずつとなった([第3図])。

定例会合後に行われたイエレンFRB議長の定例記者会見は、声明文や経済予測以上の多くの情報を提供するものではなかった。冒頭発言でイエレン議長は、ハリケーンにつき雇用やインフレ等に短期的影響があるものの、2四半期以降の経済行程に本質的影響がある可能性は低いとした。今年のインフレ率低下については、携帯電話サービス価格低下などの一時要因がその原因であるとの従来の見方を維持した。バランスシート正常化の開始決定については、6月の付属文書の内容を説明するにとどまった。

総じて9月FOMCの結果は直近の直前の市場の予想通りの内容であり、大きなサプライズのないものであった。もっとも、市場では9月にかけて一時、FF金利先物価格に見られる年内の追加利上げ期待が半分以下に後退していた時期があった。9月声明文と経済予測を受けて、12月定例会合での利上げ期待は70%以上に上昇した。

[第2図]
20170924b図2

[第3図]
20170924b図3

12月FOMCでの追加利上げを個人予想する

今後のFRB金融政策について、12月の定例会合で+0.25%の追加利上げが実施されると個人予想する。イエレン議長が述べている通り、GDP、雇用市場、インフレ率に係る経済指標は、ハリケーン・ハーヴェイ、イルマ、マリアの影響で、米国南部を中心に7-9月期に下振れる(インフレ率はガソリン価格上昇の可能性から上振れる)可能性が高い。しかしこの影響は10-12月期には反動で解消されると見たい。2005年8月に米国南部を襲ったハリケーン・カトリーナの事例では、成長率や失業率への影響は僅少であった。非農業部門雇用者数は2005年9月、10月に前月比+100千人を割り込むまでに伸びが一時減速したが、11月には同+300千人台に反動増加している。雇用市場のベースラインは今後も堅調な拡大を継続すると見る。FRBが参照するインフレ指標である個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は、7月現在で前年比+1.4%と年初来の低下傾向がここ2ヶ月ほどで底入れした形になっている。PCEインフレ率は、ハリケーン影響を除くと年末には同+1.3%程度で推移すると見る([第4図])。

米議会予算局(CBO)が推計する米国の潜在GDPを基に計算すると、4-6月期時点の米国経済のマイナスの需給ギャップは約-0.2%にまで縮小しており、米経済はほぼ需給均衡状態にあるといえる。この需給ギャップやインフレ実績をもとに、テイラー・ルール公式による適正FF金利水準を推計すると、4-6月期現在の適正FF金利は2.67%、本年末においてもほぼ同水準の適正値が算出される([第5図])。これは、現状においてもFF金利の水準は均衡水準に対してかなり低位にあることを示唆している。インフレ率がFOMCの目標値である2%を下回っていても、利上げペースを停止する理由は見つからない。イエレン議長が定例記者会見でも強調したように、金融政策正常化の一義的手段はFF金利誘導目標であってバランスシート正常化ではない(後述参照)。したがって、バランスシート正常化が済々と開始されたことをもって、利上げペースを減速させる理由にはならないことになる。

FOMC委員が予測する長期の適正FF金利水準の低下(9月時点予測で2.75%)につき付言しておく。FOMC委員予測によれば長期的なPCEインフレ率の予測中央値は2.0%(16人の委員全員が2%を予測している)とされている。つまり、FOMCは長期的な均衡自然利子率を0.75%程度の低水準とみていることになる。一方で、同予測によれば、長期的な成長率予測の中央値は1.8%とされており、これは均衡自然利子率と計算される0.75%と整合しない。ちなみに、9月委員予測の中で長期成長率予測の最低値は1.5%であり、長期的成長率を1%以下とみている委員は存在しない。FOMC委員の中には、自然利子率を潜在成長率とは異なるものとして潜在成長率以下とみている者が複数いることになる。筆者自身は、現在の米潜在成長率を約1.5%程度とみており、これを自然利子率とみなしている。この自然利子率に均衡インフレ率(現在では約1.7%程度)を加えた3%強が、長期的に適正な金利水準との考え方をとっている。

[第4図]
20170924b図4

[第5図]
20170924b図5

長期金利は上昇へ:下方リスクは財政と地政学要因

FRBのバランスシート正常化の行程は、6月に公表された「金融政策正常化の原則と計画への付属文書」に示された通り、当初は米国債につき毎月60億ドル、エージェンシー債及び住宅ローン担保証券につき40億ドルの上限を超える部分についてのみ再投資が行われることになる。この上限は3ヶ月毎にそれぞれ300億ドル、200億ドルにまで引き上げられる([第2表])。また、イエレン議長が定例記者会見で強調したように、金融政策正常化の一義的手段はFF金利誘導目標であることが本付属文書でも謳われている。

バランスシート正常化開始は、数値的に予測は困難であるものの、長期金利を押し上げる圧力になると見る(7月2日付当レポート参照)。現在米国債10年物利回りは2.3%の低位にあるものの、インフレ期待や成長率を基に推計した均衡値は3%強である。FRBのバランスシート正常化は、長期金利を均衡値に回帰させる一つの要素となるだろう。もっとも、FRBのバランスシート規模に比して、縮小ペースは極めて小さいものである。FRB付属文書に基づき試算すると、現在約4.5兆ドルあるFRBのバランスシートは、縮小開始から2年強を経た2019年末においても約3.4兆ドルに縮小するにすぎないことがわかる([第6図])。金融危機以前のバランスシート規模は約1兆ドルであったから、FRBの資産規模は長期間にわたり平時の規模を大幅に上回る規模を維持することになる。

上記の当レポート予想に対する下方リスクは、ハリケーンの経済への影響が予想以上に大きなものとなるケース、9月から3ヶ月間の不適用が決定した政府債務上限問題の12月の再燃の可能性、そして北朝鮮問題を中心に国際的な地政学リスクの顕在化が起きるケースである。これらのリスクを捨象した場合、2017年通年の米経済成長率は前年比+2.1%(第4四半期前年同期比では+2.2%)と、FOMC委員予測中央値よりもやや弱めとなると個人的には見通している。

[第2表]
20170924b表2

[第6図]
20170924b図6

[第3表]
20170924b表3



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<経済指標コメント> 米8月住宅着工戸数は前月比-0.8%

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[米国]

住宅着工戸数(8月)は年率1180千戸(前月比-0.8%)、住宅着工許可件数は同1300千戸(同+5.7%)

8月の住宅着工戸数は年率1180千戸(前月比-0.8%)と3ヶ月連続の減少。内訳は北東部前月比-8.7%、中西部同+22.0%、南部同-7.9%、西部同+4.0%。南部の着工減少は8月下旬に米国南部を襲ったハリケーン・ハーヴェイの影響とみられる。8月時点では7-9月期住宅着工戸数は4-6月期を上回っており、4-6月期にマイナス成長となったGDP統計上の住宅投資はプラス成長に転化するペースではある。しかしながら、9月統計にはさらにハリケーン・イルマ等の影響が統計に反映されて住宅着工戸数がさらに大幅減少する可能性が高い。住宅着工許可件数は年率1300千戸(前月比+5.7%)と増加、内訳は北東部前月比-13.0%、中西部同+8.8%、南部同+3.7%、西部同+15.3%。地域によりばらつきがあるものの、潜在需要を示し先行指標となる着工許可件数は増加基調にある。

20170924図1

中古住宅販売戸数(8月)は年率5350千戸(前月比-1.7%)、在庫期間は4.2ヶ月

8月の中古住宅販売戸数は年率5350千戸(前月比-1.7%)と3ヶ月連続の減少。内訳は北東部前月比+10.8%、中西部同+2.4%、南部同-5.7%、西部同-4.8%。南部の減少は8月下旬に米国南部を襲ったハリケーンの影響の反映とみられる。在庫期間は4.2ヶ月と引き続き需給はタイトである。公表元に全米不動産業協会(NAR)はプレスリリースで「南部の契約減少の一部はヒューストン地域のハリケーン・ハーヴェイの影響とみられる」「年内の販売は今後もヒューストン地域で、ハリケーン・イルマの影響を受けたフロリダ地域とともに悪影響を受けると見られる」と述べており、ハリケーン影響は中古住宅販売に年内一杯影響するとの見方をしめしている。中央販売価格は前年比+5.6%と適度な価格上昇が続いている。

20170924図2

<経済指標コメント> 米8月小売売上高は前月比-0.2%

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[日本]

機械受注(7月、船舶・電力を除く民需)は前月比+8.0%(前年比-7.5%)

7月の機械受注、船舶・電力を除く民需は前月比+8.0%と4ヶ月ぶりかつ大幅な増加、ただし前年比では-7.5%と2ヶ月連続のマイナスの伸びとなった。前年比伸び率の3ヶ月移動平均は-3.1%と2ヶ月連続の低下で、昨年9月をピークに長い低下基調にある。なお、四半期ベースの同受注は1-3月期、4-6月期と2四半期連続で前期比マイナスとなっている。GDP統計上の設備投資は昨年10‐12月期以来3四半期連続プラス成長を維持したが、7-9月期はマイナス成長に転化するリスクが出てきている。

20170917図1

[米国]

企業在庫(7月)は前月比+0.2%、企業売上高は同+0.2%、在庫売上高比率は1.38倍

7月の企業在庫は前月比+0.2%、企業在庫(7月)は前月比+0.2%、企業売上高は同+0.2%、在庫売上高比率は1.38倍。企業在庫の3ヶ月前対比の伸びは3ヶ月連続で拡大しており、在庫積み増しが進捗していることを示唆している。在庫循環図は「在庫積み増し」局面にある。年内は在庫積み増しが成長の押し上げ要因となると見る。

20170917図2

消費者物価指数(8月)は前月比+0.4%(前年比+1.9%)、同コア指数は前月比+0.2%(前年比+1.7%)

8月の消費者物価指数(CPI)は前月比+0.4%と7ヶ月ぶりの強い伸び。原油価格の持ち直しを背景にガソリン(同+6.3%)などエネルギー価格が指数を押し上げた。前年比の伸び率は+1.9%と2ヶ月連続の上昇。食品及びエネルギーを除くコアCPIは前月比+0.2%(前年比+1.7%)とこれも堅調な伸びに回帰している。CPIインフレ率は年初をピークに低下傾向にあったが、ようやく下げ止まった形だ。今後年内のFRBの利上げ回数に関する当レポート予想には下方リスクがあるが、今回のインフレ指標はそのリスクを多少とも緩和する材料である。

20170917図3

小売売上高(8月)は前月比-0.2%、除く自動車関連同+0.2%

8月の小売売上高は前月比-0.2%と2ヶ月ぶりの減少。自動車関連を除くベースでは同+0.2%と2ヶ月連続の増加となった。業種別内訳は、ハリケーン・ハーヴェイの影響で新車販売台数が減少したことを反映して自動車及び同部品ディーラーが同-1.6%の大幅減、ガソリン価格上昇を反映してガソリンスタンドが同+2.5%の増加。他の業種は、家具店同+0.4%、家電店同-0.7%、衣服店同-1.0%、スポーツ用品店等同+0.1%とまちまち。8月下旬に米国南部を襲ったハリケーン・ハーヴェイの悪影響で自動車他の売上が抑制されている可能性があり、これを勘案すれば個人消費はほぼ堅調な拡大を続けていると言ってよい。

20170917図4

鉱工業生産指数(8月)は前月比-0.9%、設備稼働率は76.1%

8月の鉱工業生産指数は前月比-0.9%と7ヶ月ぶりの低下。内訳は製造業同-0.3%、鉱業同-0.8%、公益事業同-5.5%。公表元のFRBによれば、ハリケーン・ハーヴェイの影響で製造業生産指数が-0.75%程度押し下げられ、また鉱業の掘削等の作業に影響したとされている。公益事業の生産低下は西部の気温上昇が限定的でエアコン需要が低下したためとされている。設備稼働率は76.1%と前月比-0.8%ポイント低下。ハリケーン・ハーヴェイの鉱工業生産の低下に反映されている。なお、自動車(乗用車及び軽トラック)生産台数は年率10.39百万台(前月比+5.5%)と4ヶ月ぶりの増加、ただし前年比では-13.0%と1月以来連続で前年の生産台数を下回った。

20170917図5

<経済指標コメント> 日本の4-6月期実質GDP成長率(2次速報値)は前期比年率+2.5%

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[日本]

実質GDP成長率(4-6月期、2次速報値)は前期比年率+2.5%

4-6月期の実質GDP成長率(2次速報値)は前期比年率+2.5%と、1次速報値の同+4.0%から大幅下方改訂された。需要項目別内訳は、家計消費同+3.4%(1次速報値同+3.7%)、住宅投資同+5.1%(同+6.0%)、設備投資同+2.1%(同+9.9%)、公的需要同+6.0%(同+5.1%)、企業在庫寄与度同-0.1%(同+0.2%)、純輸出寄与度同-1.3%(同-1.2%)。設備投資の大幅下方改訂が全体の下方改訂の主要因で、これが1次速報値比成長率を-1.2%押し下げている。他にも、家計消費、住宅投資、企業在庫、純輸出が小幅下方改訂された。しかしながら、家計消費・住宅投資・設備投資を合わせた国内最終民間需要は同+3.2%と、1次速報値の同+5.1%から大幅下振れしたものの、内需主導の強い成長であることに変わりはない。表面上の数字ほどには経済見通しへの影響は大きくはないと見たい。2017暦年、2017年度成長率ともに+1%台半ばの強めの成長が依然見込める計算である。

20170910b図1

景気ウォッチャー調査(8月):現状判断DIは49.7(前月比横ばい)、先行き判断DIは51.1(同+0.8ポイント)

8月の景気ウォッチャー調査、3ヶ月前と比較しての景気の現状に対する判断DIは49.7と前月比横ばい。2~3ヶ月先の景気の先行きに対する判断DIは51.1(前月比+0.8ポイント)と反転上昇。景気判断理由として「富裕層を中心とした高額商品の動きが良い。また、客単価が高いインバウン ド消費も継続的に伸びている(百貨店)」「今月はとにかく天候が悪く、来客数が減少している(コンビニ)」「自然災害が続くなかで、雨水対策などの設備投資を優先する企業が増えており、発注額も増えてきている。また、相変わらず人手不足が続いており、人件費が上がるにつれ見積額も上がっているのが現状である(建設業)」。など、夏の悪天候要因による一時影響と、消費の基調や復興需要が堅調との見方がありまちまちである。街角景気はここ数ヶ月概ね横ばい基調が継続して方向感は見えないが、北朝鮮情勢の緊迫化にも関わらず街角景気の下方リスク要因はあまり見えてこないと見たい。

20170910b図2

<経済レポート> デフォルト回避もリスクは下方:米政府債務上限引上げ法成立

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米政府債務上限を短期間不適用とする法案の成立で、少なくとも3ヶ月間米政府デフォルトは回避できることとなった。米財政をめぐる課題はここ数年間と同様土壇場で解決しつつあり、米経済の堅調な拡大予想を支持する動向である。しかしながら、政府閉鎖回避のための9月中の予算成立にはまだリスクがあるほか、内政・軍事・外交をめぐる状況はトランプ政権の政策執行能力の低下を示唆している。米経済予想に対するリスクはこれまで上方とみてきたが、今や中立もしくは下方にシフトしつつあると言わざるを得ない。

12月8日までの債務上限不適用が法案成立:デフォルトは回避

8日の米議会で、米政府債務上限の3ヶ月間の不適用とハリケーン・ハーヴェイ被害支援の財政支出を定める法案「2018年歳出継続法及び2017年災害救済要請のための補正歳出法(Continuing Appropriations Act, 2018 and Supplemental Appropriations for Disaster Relief Requirements Act, 2017, H.R.601)」が可決され、同日大統領署名を経て成立した。同法では、①政府債務上限を12月8日まで不適用とし12月9日以降はその時点の債務額を上限として自動継続すること、②12月8日を期限として2018会計年度(2017年10月~2018年9月)において従前から継続している政府機関の歳出を認めること、③ハリケーン被害に対応し連邦緊急対策の災害救済基金74億ドル、コミュニティ開発基金74億ドル、中小企業災害貸付プログラム4.5億ドルの合計152.5億ドル歳出を認めること、が定められた([第1表])。

2018年歳出継続法により、米政府デフォルトと政府閉鎖という米財政の2つの課題のうちの一つ目、デフォルトについては回避されたといえる。すなわち、本法の成立で、成立済の予算法に基づく政府支出及びこれに必要な政府債務の増加は可能になり、米政府が既に負っている債務は履行できることになった。米国債元本償還や利払いなどの債務不履行のリスクはなくなり、いわゆる政府デフォルトは少なくとも12月までは回避される。一方で、10月以降の新たな政府支出執行のためには、現在議会で審議中の12の歳出法案の成立が必要であり、これが成立しない場合政府閉鎖に至る可能性は残っている。さらに、債務上限引上げ期間が3ヶ月と短期にとどまったことで、12月には債務上限問題が再燃する可能性がある。

なお、8月下旬に米南部を襲ったハリケーン・ハーヴェイにつづき、大型ハリケーン・イルマが現在フロリダ州に接近しており、ハリケーン被害はさらに拡大する可能性がある。米国南部の経済活動の一時停滞と復興需要により、米経済成長は7-9月期には押し下げ、10-12月期には反動による押し上げ方向のブレが発生しそうだ。

[第1表]
20170910表1


トランプ大統領は民主党案を支持した

米政府債務上限のこれまでの経緯を振り返っておく。本法成立前の米政府債務上限は、2015年10月30日に成立した2015年超党派予算法 Bipartisan Budget Act of 2015に基づき、3月16日以降約18.9兆ドルに凍結されていた([第2表])。2015年超党派予算法では、政府債務上限を2017年3月15日まで不適用とし、その後は3月16日時点の債務残高を自動的に上限とするものであった。3月16日に債務上限不適用期限が到来時、米財務省は「緊急措置extraordinary measure」を発動して政府債務の増加を回避してきた。緊急措置には、州・地方政府債発行停止、連邦職員年金基金投資の停止、公務員・郵便職員退職金基金への投資停止、などが含まれる。これらは過去の政府債務の上限到達時にも実施されたものである。ムニューシン財務長官は3月16日にこれらの緊急措置発動を公表するとともに、米議会下院議長に対して債務上限の早期引き上げを要請する書簡を送付していた。

さらにムニューシン財務長官は7月28日、再び議会下院議長に書簡を送付、9月29日までに債務上限を引き上げるよう再度要請した。米調査機関Bipartisan Policy Center(BPC)によれば、10月2日に約810億ドルの軍人退職金基金宛支払いが発生し、ここで資金ショートが発生するとされていた(BPC“Debt Limit Analysis”, August 2017)。さらに、8月下旬に米南部を襲ったハリケーン・ハーヴェイの被害に鑑み、米政府は議会に対し、復興予算の手当とこれに合わせた債務上限の引き上げを要請していた。

2018年歳出継続法による債務上限引き上げをめぐる政府・議会の交渉において、共和党ライアン下院議長やマコネル上院院内総務、ムニューシン長官は、18ヶ月の債務上限不適用を定める案を提示していたとされる。18ヶ月の債務上限引き上げであれば2018会計年度一杯、及び2018年11月の次回中間選挙まで債務上限問題を回避することが可能になる。一方で、共和党財政緊縮派や民主党幹部はこれに対し3ヶ月の短期引き上げ案を提示していた。トランプ大統領は、6日のライアン議長、マコネル院内総務、ムニューシン長官、そして民主党シューマー上院院内総務、ペロシ下院院内総務を交えた会談で、民主党及び共和党保守派の支持する短期間の上限引き上げ案を支持したとされる(各種報道による)。

政府閉鎖回避への課題

米財政が抱えるもう一つの課題である政府閉鎖の回避のためには、10月1日の2018会計年度開始までに個別の予算法案の成立が必要になる。2018年歳出継続法成立で、従前より継続的な政府支出については歳出が可能になり、政府デフォルトは免れたと考えられる。しかし、従前の法律で成立していない新たな予算の執行のためには、2018会計年度に係る12の予算法案成立が必要である。すでに下院は4つの法案を可決しており、今週残りの8つの法案を採決する予定である(各種報道による)。裁量支出上限と歳出自動削減の緩和が議会で合意されれば、米財政をめぐる短期的課題はほぼ解決するといっていいだろう。

しかし、そこにはなお複数の課題が残っている。まず、2018会計年度予算成立に当たっては、2015年超党派予算法(Bipartisan Budget Act of 2015)で定められた裁量支出上限の引き上げ如何が焦点となる。同超党派予算法では、米連邦予算の裁量支出上限が2017会計年度予算までに限定して引き上げられていた。2018会計年度以降は2011年予算管理法(Budget Control Act of 2011)に基づく歳出自動削減が再開されることになる。2011年予算管理法によれば、2018会計年度の裁量支出上限は(自動削減分を含め)1兆700億ドルである。これに対しトランプ大統領は5月の大統領予算教書において、この裁量支出上限と歳出自動削減を撤廃し、1兆1670億ドルの裁量支出(うち国防歳出は340億ドル増額となる6680億ドル)とすることなどを要請している(米議会予算局「2018年大統領予算教書の分析」2017年7月)。現在米議会下院で可決された法案、また議会で交渉中の予算案は、一部これらの上限撤廃を含めたものになっている模様だ。総じて大統領予算教書は、国防費を増額する一方で教育や福祉に関する歳出を削減する内容となっている。この配分が議会における予算交渉の大きな焦点となる。

次に、予算成立に当たっては、トランプ大統領の掲げる税制改革の法案への反映是非が焦点となる。トランプ大統領は4月26日「経済成長と米国雇用のための2017年税制改革」において、所得税簡素化や法人税引下げなどの税制改革を政策として掲げている([第3表]、及び4月30日付当レポート参照)。2018会計年度予算案においてこれらの税制改革がどこまで織り込まれるかは不透明である。税制改革を見送る法案が議会で可決された場合、短期的には政府財政の安定化要因にはなるが、大統領がこれに対し拒否権を発動した場合は政府閉鎖の新たなリスク要因となりうる。もっとも経験則的には、政府閉鎖の可能性もしくは政府閉鎖となった場合の米経済への影響は大きくはない。2013年10月1日に始まった政府閉鎖は16日後の2014年歳出継続法案(Continuing Appropriations Act, 2014)成立により2週間強で終了した(2013年10月20日付当レポート参照)。直近の2017会計年度は年度初に予算が成立しておらず、5月1日まで暫定予算でつないだのちに、漸く5月に年度予算が成立した経緯にある。今回も、仮に予算法案が完全成立しなかった場合でも、暫定予算による政府閉鎖回避の道が探られることになろう。

トランプ政権の政策執行能力は下方リスク

今回の債務上限引上げ法の成立は、米経済の堅調な拡大に対する下方リスクの一つが少なくとも短期的に解消されたことを意味する。現状当レポートでは2017年の米通年成長率を約2%と見ている。今回の債務上限引き上げはこれを支持する材料といえる。しかしながら、米経済見通しへのリスクはこれまでの上方リスクから下方リスクにシフトしつつあると言わざるを得ない。まず今回の債務上限引上げ期間が3ヶ月と短期にとどまったことや、2018会計年度予算の成立如何は引続き短期的下方リスク要因であり続ける。

さらに、トランプ政権の政策執行能力にも下方リスクが拡大している。トランプ政権下では主要閣僚の更迭が相次ぎ、7月にはプリーバス大統領首席補佐官(後任はケリー国土安全保障長官)、8月18日には選挙戦での最大の側近だったバノン主席戦略官が更迭された。FRB関係では、時期FRB議長の呼び声の高かったコーン国家経済会議(NEC)委員長を次期FRB議長候補としないとのトランプ大統領の意向が報道されている。またフィッシャー現FRB副議長は6日、10月13日前後に辞任するとの意向を公表した。トランプ大統領の掲げた政策では、5月にオバマケア代替法案が下院を通過したものの上院では審議が店晒し状態である。こうした状況から、トランプ政権の財政・経済政策が成長見通しに対する上方リスクになるとの年初の見方は大きく後退させざるを得ない。

軍事外交面では、北朝鮮の度重なるミサイル発射に続き、2日には6回目の核実験が実施されるなど、米朝間の軍事的緊張感はこれまでになく高まっている。地政学リスクも含めた総合的な観点からは、今や米経済見通しに対するリスクはほぼバランス、またはやや下方にシフトしつつあると言わざるを得ない。


[第2表]
20170910表2


[第3表]
20170910表3

(訂正)2018年1月21日、「2018年歳出継続法及び2017年災害救済要請のための補正歳出法」による2018会計年度歳出の期限を12月8日とする記述を追加しました。

<経済指標コメント> 米8月非農業部門雇用者数は前月比+156千人

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[日本]

消費者物価指数(7月、生鮮食品を除く総合)は前月比横ばい(前年比+0.5%)

7月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、いわゆるコアCPI)は3ヶ月連続となる前月比横ばい、前年比では+0.5%と前月の同+0.4%から伸び率を高めた。生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(いわゆる新コアコア指数)は前月比横ばい、前年比では+0.1%と前月の同横ばいから5ヶ月ぶりのプラスに転じた。前年比伸び率の上昇に寄与した品目はエネルギー(前年比+5.8%、寄与度同+0.41%)、生鮮食品を除く食料(前年比+0.1%、寄与度同+0.21%)などで、前年比のCPI上昇率はまだエネルギーや食料に依存している。もっとも、原油価格が安定推移すれば、コアCPIの前年比上昇率は年末には+0.8%程度にまで上昇する計算になる。2%の物価目標にはまだ道のりがあるが、経済の需給のタイト化によりインフレ率は徐々に上昇すると見る。

20170903図1

完全失業率(7月)は2.8%(前月比横ばい)

7月の完全失業率は2.8%(前月比横ばい)と、依然1994年以来の低水準にある。就業者数の伸びは前年比+0.9%、労働力人口は同+0.7%と、労働市場も拡大している。筆者試算の労働力化率は60.7%と、2006年以来の水準に上昇した。労働市場は依然タイトであるが、労働力人口の拡大がこれを緩和している状況が続いているといえる。

20170903図2

実質家計消費支出(7月、二人以上の世帯)は前月比-1.9%(前年比-0.2%)

7月の実質家計消費支出(二人以上の世帯)は前月比-1.9%と、前月の同+1.5%大幅増から急反落した。前年比伸び率も-0.2%と、16ヶ月ぶりのプラスになった前月の同+2.3%から再びマイナスに転化した。もっとも3ヶ月平均は2ヶ月連続で上昇しており、年初からの家計消費の底入れ基調は継続しているといえる。勤労者世帯の実質実収入は前年比+3.5%、3ヶ月移動平均は+0.8%といずれもプラスとなっており、今後も家計消費は緩やかな拡大を続けると見る。

20170903図3

鉱工業生産指数(7月)は前月比-0.8%(前年比+4.7%)

7月の鉱工業生産指数は前月比-0.8%と前月の同+2.2%から反落、ただし前年比では+4.7%と高水水準の上昇率を保っている。出荷指数は前月比-0.7%、在庫指数は同-1.2%、在庫率指数は同+2.4%と、生産、出荷、在庫いずれも増加一服という形だ。在庫循環図は在庫積み上げ局面にある。総じて鉱工業生産は在庫調整の終了で増加基調を維持しているといえる。公表元の経済産業省は「生産は持ち直しの動き」と基調判断を据え置いた。設備投資の先行指標となる資本財出荷は前月比-0.9%と減少、4-6月期に前期比年率+9.9%と急拡大したGDP統計上の設備投資だが、7-9月期の出だしはマイナススタートとなった。

20170903図4

住宅着工戸数(7月)は年率974千戸(前月比-3.0%)

7月の住宅着工戸数は年率974千戸(前月比-3.0%)と反落、3ヶ月移動平均も同991.5千戸と下降に転じた。もっとも着工戸数は引き続き高水準にある。

20170903図5

[米国]

新築住宅販売戸数(7月)は年率571千戸(前月比-9.4%)、在庫期間は5.8ヶ月

7月の新築住宅販売戸数は年率571千戸(前月比-9.4%)と大幅減少。6ヶ月移動平均は同610.3千戸と6ヶ月ぶりに低下に転じた。在庫期間は5.8ヶ月(前月比+0.6ヶ月)と長期化した。新築住宅販売戸数は高水準ではあるがやや減速感がみられる。

20170903図6

中古住宅販売戸数(7月)は年率5440千戸(前月比-1.3%)、在庫期間は4.2ヶ月

7月の中古住宅販売戸数は年率5440千戸(前月比-1.3%)と2ヶ月連続の減少。3ヶ月移動平均も2ヶ月連続の低下となった。在庫期間は4.2ヶ月と依然タイトではある。中古住宅販売戸数も新築住宅同様に高水準ながら減速感がみられる。公表元の全米不動産業協会(NAR)はプレスリリースで「在庫不足と、所得比高価な価格が販売を押し下げた」としている。

20170903図7

耐久財受注(7月)は前月比-6.8%、除く運輸関連同+0.5%、非国防資本財受注(除く航空機)同+0.4%、同出荷同+1.0%

7月の耐久財受注は前月比-6.8%、ただし振れの大きい民間航空機受注の減少が全体を押し下げている、除く運輸関連では同+0.5%の増加。設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(除く航空機)は同+0.4%と過去6ヶ月で4回目の増加。GDP統計上の設備投資(機器投資)の基礎統計となる同出荷は同+1.0%と6ヶ月連続かつ強い伸び。GDP統計上で4-6月期まで3四半期連続プラス成長となった機器投資は、7-9月期にはいっても順調なスタートといえる。

20170903図8

実質GDP成長率(4-6月期、改定値)は前期比年率+3.0%

4-6月期の実質GDP成長率(改定値)は前期比年率+3.0%と、速報値の同+2.6%から上方改訂された。需要項目別内訳は個人消費同+3.3%(速報値同+2.8%)、設備投資同+6.9%(同+5.2%)、住宅投資同-6.5%(同-6.8%)、政府支出同-0.3%(同+0.7%)、在庫投資寄与度同+0.02%(同-0.02%)、純輸出寄与度同+0.21%(同+0.18%)と、個人消費の大幅上方改訂が全体を押し上げたほか、政府支出を除くすべての需要項目が上方改訂された。米経済は個人消費が牽引する3四半期ぶりの成長加速で引き続き堅調である。2017年通年成長率は前年比+2%強の伸びとする当レポートの予想に沿った動きである。

20170903図9

実質個人消費(7月)は前月比+0.2%、個人消費支出価格指数は前年比+1.4%、同コア同+1.4%

7月の実質個人消費は前月比+0.2%と堅調な増加。なお過去分も上方改訂され、4-6月期の実質個人消費は前期比年率+3.3%の強い伸びとなった。7月の内訳は自動車販売の増加を反映した耐久財消費が同+0.8%、小売売上の増加と整合する形で非耐久財消費が同+0.3%、サービス消費も+0.2%と押しなべて消費が増加した。7-9月期の実質個人消費は従前の当レポート見込みより上ブレて前期比年率+2%台レベルになる計算である。FRBが参照するインフレ指標である個人消費支出価格指数(PCE)デフレータ―は前月比+0.1%(前年比+1.4%)、同コア指数は前月比+0.1%(前年比+1.4%)と、前年比伸び率が年初来低下傾向にある。もっとも+1%台半ばのPCEインフレ率はFRBの漸進的な金融緩和解除とバランスシート正常化を妨げる要因にはならない。

20170903図10

雇用統計(8月):非農業部門雇用者数は前月比+156千人、失業率は4.4%

8月雇用統計、事業所調査による非農業部門雇用者数は前月比+156千人と前月の同+189千人から伸びが減速。6、7月分も下方改訂され、雇用増は2ヶ月連続で同+200千人を下回り3ヶ月移動平均は同+185千人となった。雇用増加ペースはここ2ヶ月程やや減速した形だが、総じて堅調な拡大を続けているといってよい。もっとも前年比の非農業部門雇用者数伸び率は+1.4%に低下、雇用市場は依然中期循環的な減速局面にある。業種別内訳は建設業+28千人、製造業+36千人、小売業同+0.8千人、専門ビジネスサービス同+40千人、教育・医療業同+25千人と、小売業の減速があるものの他の広い業種で雇用が増加している。なお、米労働省によれば8月下旬に米国南部を襲ったハリケーン・ハーベイの影響は本統計には反映されていない(ハリケーン襲来前に調査終了)とのこと。時間当たり賃金(生産及び非監督雇用者)は前年比+2.3%と依然伸び悩んでいる。家計調査による失業率は4.4%と前月の4.3%からわずかに上昇したが、労働力人口、就業者数ともに大きな変化はない。

20170903図11

新車販売台数(8月、乗用車及び軽トラック)は年率16.1百万台(前月比-3.5%、前年比-6.0%)

8月の新車販売台数(乗用車及び軽トラック)は年率16.1百万台(前月比-3.5%、前年比-6.0%)と大幅減少。今年に入ってからの自動車販売の減速基調に加え、8月下旬に米国南部を襲ったハリケーン・ハーベイの影響がみられる。ハリケーン影響が解消すれば反動需要で一時的に販売は回復すると見るが、中期的な減速基調は不変とみる。

20170903図12