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<経済指標コメント> 米10-12月期実質GDP成長率は前期比年率+2.6%

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[日本]

完全失業率(12月)は3.4%(前月比-0.1%ポイント)

12月の完全失業率は3.4%(前月比-0.1%ポイント)と、1997年以来の低水準に低下した。内訳は就業者数が前月比+0.7%(前年比+0.6%)、労働力人口が同+0.7%(同+0.4%)といずれも増加しており、労働力人口の増加を伴う失業率低下となっている。筆者試算による労働力化率は59.8%(前月比+0.4%ポイント)と上昇している。ただし、6ヶ月移動平均の動きを見ると失業率低下ペース、労働力化率上昇ペースともに減速がみられることから、労働市場はかなりタイト化している可能性が引き続き高いと見る。

20150131図1

実質家計消費支出(二人以上の世帯、12月)は前年比-3.4%(前月比+0.4%)

12月の実質家計消費支出(二人以上の世帯)は前年比-3.4%と4月の消費税率引き上げ以来連続してマイナスの伸びとなり、かつ消費税率引上げ幅の2%を上回る減少となっている。もっとも季節調整済前月比では+0.4%と4ヶ月連続で増加しており、駆け込み需要の反動減は緩和されていると見られる。名目家計消費支出は前年比-0.6%と前月の同+0.3%から再びわずかにマイナスの伸びに転化したがその推移は安定しつつある。勤労世帯の実質実収入は前年比-0.8%と依然マイナス圏にあるがマイナス幅は4月「の同-7.1%から大幅に縮小している。原油価格下落によるエネルギー価格低下は今後勤労世帯の実質実収入押し上げ要因となる。総じて個人消費は依然低水準ながら底入れしつつあるといえる。なお、内閣府の消費総合指数は11月に前月比+0.9%の大幅上昇を示しており、GDP統計上の実質家計消費支出が前期比年率+3%を超えるペースに加速していることを示唆している。

20150131図2

全国消費者物価指数(12月)は前月比+0.1%(前月比+2.4%)、生鮮食品を除く総合指数は同-0.2%(前年比+2.5%)

全国消費者物価指数(12月)は前月比+0.1%と3ヶ月ぶりにわずかに上昇、前年比上昇率は+2.5%と前月比横ばいの伸びだった。生鮮食品を除く総合指数(コア指数)は前月比-0.2%と2ヶ月連続の低下、前年比上昇率は+2.5%と5ヶ月連続で低下した。コア指数の上昇率は消費税率引上げの影響を除くと前年比+0.5%にまで低下している。前月比で主に上昇した費目は生鮮野菜(前月比+5.1%)、低下した費目はガソリン(同-3.6%)だった。前年比上昇率内訳ではエネルギーが+2.8%と上昇率を更に低下させている。エネルギーは消費税率影響を除くと+0.8%とまだプラス寄与しているものの今後マイナスの伸びに転化する可能性が高い。なお、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(コアコア指数)上昇率は前月比横ばい、前年比では+2.1%と消費税影響を除くと前年比でほぼゼロの伸びにまで低下している。エネルギー価格低下は一時的な要因であり、失業率低下に見られるようにマイナスの需給ギャップは確実に縮小しているが、日本のフィリプス曲線の形状からは2%物価目標達成には相当の需要超過が必要な計算になる。量的・質的追加緩和のアナウンスメント効果は持続的とはいいにくい。消費税率影響を除く2%のインフレ率達成は引き続き困難と見る。

20150131図3

鉱工業生産指数(12月)は前月比+1.0%

12月の鉱工業生産指数は前月比+1.0%と前月の同-0.5%から反転上昇した。出荷指数は同+1.1%、在庫指数は同-0.4%、在庫率指数は同-4.1%。総じて前月に比べ生産・出荷が増加して在庫圧縮が進んだ形。また生産指数の前年比の伸びは+0.3%と3ヶ月ぶりにプラスの伸びに転じている。GDP統計上の企業設備投資の先行指標となる資本財出荷は前月比-2.7%と2ヶ月連続で減少したが、10-12月期平均では前期を+2.2%上回っており、10-12月期の企業設備投資が3四半期ぶりにプラス成長に回復する可能性が高いことを示唆している。総じて企業部門は家計部門に先んじて回復しているが、海外経済の減速が一時的に設備投資意欲を抑制している可能性がある。なお、集計元の経済産業省は「生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる」として概況判断を前月までの「一進一退にある」から引き上げている。

20150131図4

住宅着工戸数(12月)は年率883千戸(前月比+1.1%)

12月の住宅着工戸数は年率883千戸(前月比+1.1%)と前月の同-1.5%から反転増加、過去6ヶ月中4ヶ月で増加となった。結果10-12月期の住宅着工戸数は前期比+2.3%と4四半期ぶりに前期を上回っており、10-12月期のGDP統計上の住宅投資が3四半期ぶりのプラス成長になる可能性がでてきている。もっとも前年比の伸びは12月で-14.7%と大幅なマイナスにとどまっている。住宅着工は持ち直しているものの、消費税率引上げ前の水準からはまだかなり低いレベルにある。

20150131図5

[米国]

耐久財受注(12月)は前月比-3.4%、除く運輸関連同-0.8%

12月の耐久財受注は前月比-3.4%と前月の同-2.1%に続き大幅な減少となった。振れの大きい運輸関連を除くベースでも同-0.8%と3ヶ月連続で減少した。GDP統計上の設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(航空機関連を除く)も同-0.6%と4ヶ月連続の減少。総じて耐久財や資本財の受注には減速がみられる。好調な米国内需に比べて減速の続く欧州やアジアの経済が企業の設備投資を慎重にさせている可能性がある。なお、GDP統計上の機器投資の基礎統計となる非国防資本財出荷(航空機関連を除く)は前月比-0.2%と3ヶ月連続の減少、10-12月期は前期比年率-3.3%と3四半期ぶりのマイナスの伸びに転化した。

20150131図6

新築住宅販売戸数(12月)は年率481千戸(前月比+11.6%)、在庫期間は5.5ヶ月

12月の新築住宅販売戸数は年率481千戸(前月比+11.6%)と前月の同-6.7%から大幅反転増加、過去6ヶ月中4ヶ月で前月比増加となった。トレンドを表す6ヶ月移動平均は前月比+2.8%と上昇に転じた。一方販売在庫は219千戸(同+2.3%)と微増にとどまり、結果在庫期間は5.5ヶ月と前月の同6.0ヶ月から大幅に短期化した。引き続き住宅販売は堅調、供給は相対的に増加ペースが遅く、結果住宅市場はタイトな需給にあるといえる。もっとも12月の季節要因もあり、総じて今後は供給サイドも需要にやや遅れて住宅市場の拡大に寄与すると見る。

20150131図7

実質GDP成長率(10-12月期)は前期比年率+2.6%

10-12月期の実質GDP成長率(速報)は前期比年率+2.6%と前期の同+5.0%から大幅に減速した、成長率を押し下げたのは主に外需のマイナス拡大と政府支出減少であり、個人消費・設備投資・住宅投資を合わせた国内最終民間需要は同+3.9%と前期の同+4.1%と遜色ない強い伸びを維持した。米国の内需は引き続き強い拡大を続けているといえる。需要項目別内訳は個人消費同+4.3%、設備投資同+1.9%、住宅投資同+4.1%、政府支出同-2.2%、企業在庫寄与度同+0.82%、純輸出寄与度同-1.02%。個人消費は3四半期連続の伸び率上昇で同+4.3%の極めて強い伸びで成長を牽引した。設備投資は同+1.9%と前期の同+8.9%から大幅減速、特に生産設備などの機器投資が同-1.9%と3四半期ぶりのマイナス成長に転化した。住宅投資は同+4.1%とほぼ堅調な伸びを継続した。成長率を押し下げた要因は輸入の増加で、同+8.9%と前期の同-0.9%から転じて大幅増加した。内需の拡大に加えドル高と資源価格下落が輸入拡大に拍車をかけた可能性がある。一方輸出は同+2.8%と前期の同+4.5%から減速、ドル高や海外景気減速の反映と考えられる。結果純輸出が成長を-1%以上押し下げた。政府支出は同-2.2%と3四半期ぶりの減少、連邦政府支出、州・地方政府支出のいずれもが減少しており、前期の同+4.4%からの統計上の反動減と考えられる。結果2014年通年の実質GDP成長率は前年比+2.4%に着地、2012年の同+2.3%、2013年の同+2.2%に続き3年連続で2%台かつ潜在成長率を上回る成長を維持した。2015年は雇用拡大と賃金上昇を背景に引き続き個人消費が成長を牽引、設備投資は引き続き緩やかな拡大、住宅投資は堅調に拡大するとみて、10年ぶりに前年比+3%台の成長を引き続き見込む。

20150131図8

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