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<経済指標コメント> 米8月小売売上高は前月比+0.2%

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[米国]

企業在庫(7月)は前月比+0.1%、企業売上高は同+0.1%、在庫売上高比率は1.36倍

7月の企業在庫は前月比+0.1%と前月の同+0.7%から大幅に伸びが減速、3ヶ月前対比でも+1.1%と6ヶ月ぶりに伸びを減速させた。企業売上高も前月比+0.1%と前月の同+0.3%から減速した。在庫売上高比率は1.36倍と前月比横ばいながら引き続き高水準にある。総じて企業在庫循環は「意図せざる在庫増」局面から「在庫調整」局面に入ってきており、高い在庫売上高比率からは今後在庫調整が成長押し下げ要因となると見る。GDP統計上は企業在庫が4-6月期まで2四半期連続で成長を+0.22%押し上げたが、来年にかけてマイナス寄与に転換する可能性が高い。一方、企業売上高のトレンドを示す前年比の伸び率は-2.7%と1月以来連続でマイナスの伸び。うち小売業だけは同+1.9%と同じ期間にもプラスの伸びを続けており国内個人消費の堅調さを示唆している。しかし製造業は同-4.9%、卸売業は同-4.2%とマイナスの伸びがつづいており、企業部門や外需の低減を示唆していると考えられる。

20150920図1

小売売上高(8月)は前月比+0.2%、自動車関連を除く売上高は同+0.1%

8月の小売売上高は前月比+0.2%と前月の同+0.7%の強い伸びから減速、自動車関連を除く売上高も同+0.1%と前月の同+0.6%から減速した。しかし内訳をみるとガソリン価格低下を反映したガソリンスタンド売上と、比較的振れのある建設資材店売上の減少が減速の主因であり、見かけほど悪い数字ではない。業種別売上は、自動車及び同部品ディーラー同+0.7%、家電店同+0.2%、薬局同+0.8%、衣服店同+0.4%、スポーツ用品店同+0.3%等主要業種の売上が増加している。一方で、ガソリンスタンド同-1.8%、建設資材店同-1.8%等が売上を減少させている。GDP統計上の個人消費の基礎統計となる「自動車・ガソリン・建設資材・レストランを除く」ベースの売上は同+0.5%と前月の同+0.6%に続き堅調である。総じて個人消費は、好調な自動車販売を牽引力に堅調な拡大を続けているといえる。四半期ベースでは、7-9 月期の小売売上高は8月までで前期比+1.2%と、前期の同+1.7%に近い堅調な増加ペースを維持している。7-9月期の実質個人消費前期比年率+3%レベルの成長シナリオを支持する結果である。海外景気の悪化観測から企業部門が緩やかな拡大から一時減速の兆しもみられるのに対し、国内個人消費は引き続き米経済の牽引役となると見る。

20150920図2

鉱工業生産指数(8月)は前月比-0.4%、設備稼働率は77.6%

8月の鉱工業生産指数は前月比-0.4%と前月の同+0.9%から反落。内訳は製造業同-0.5%、鉱業同-0.6%、公益事業同+0.6%。原油価格下落一服で6、7月にプラスに転じた鉱業生産指数が原油価格再下落でマイナスに転じた。製造業は前月の同+0.9%の強い伸びの反動で同-0.5%に反落。鉱工業生産指数全体の前年比の伸び率は+0.9%と依然低迷している。設備稼働率は77.6%(前月比-0.4%ポイント)に低下。自動車生産台数(乗用車及び軽トラック)も年率11.47百万台と前月の同13.06百万台から大幅減少した。総じて鉱工業生産は企業部門の海外経済の悪化と景況感悪化を反映して低迷が続いている。9月以降は8月の世界同時株安の影響や在庫調整で更に生産が減速するリスクを見ておきたい。

20150920図3

消費者物価指数(8月)は前月比-0.1%(前年比+0.2%)、同コア指数は前月比+0.1%(前年比+1.8%)

米8月消費者物価指数(CPI)は前月比-0.1%と7ヶ月ぶりの前月比低下。主因はエネルギー価格が同-2.0%と4月以来の低下に転じたこと。前年比の伸び率も同+0.2%と引き続き低位にある。しかし、8月の原油価格再下落が現状の1バレル=40ドル台にとどまっていれば、来年初には総合CPIの前年比伸び率は+1.8%レベルにまで上昇すると見る。食品及びエネルギーを除くコア指数は前月比+0.1%と上昇を維持、前年比でも+1.8%と相対的に安定推移しており、原油価格下落のコアへの波及は限定的である。

20150920図4

住宅着工戸数(8月)は年率1126千戸(前月比-3.0%)、着工許可件数は同1170千件(同+3.5%)

8月の住宅着工戸数は年率1126千戸(前月比-3.0%)と7月に続き2ヶ月連続の減少となった。しかしこれは6月の同+13.0%の急増からの反動といえ、着工ペースの減速を示唆するものとは言えないだろう。着工戸数の6ヶ月移動平均は1119千戸と以前上昇基調を保っている。四半期ベースでは、7-9月期の着工戸数は8月までで前期比-1.2%と、前期の同+18.4%の急増の反動でマイナス圏にある。しかし7-9月期GDP統計上は4-6月期の未計上分が上乗せになることで、住宅投資はプラス成長を継続すると見たい。住宅着工許可件数は同1170千件(同+3.5%)と前月の-15.5%減から持ち直しており、今後の住宅着工戸数が堅調に増加することを示唆している。

20150920図5

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