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<経済指標コメント> 米1月実質個人消費は前月比+0.4%

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[日本]

全国消費者物価指数(1月、生鮮食品を除く総合)は前月比-0.7%(前年比横ばい)

1月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、いわゆるコア指数)は前月比-0.7%と2008年11月以来の大幅な低下。衣料(同-7.8%)、ガソリン(同-7.0%)、教養娯楽サービス(同-2.5%)、などの低下が指数押し下げ要因となっている。前年比の伸び率は横ばいと前月の同+0.1%から低下した。コア指数の前年比の伸び率は昨年5月以降ほぼゼロ近辺で推移している。食品(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(いわゆるコアコア指数)も前月比-0.7%(前年比+0.7%)と前月比で大幅低下、前年比でも2ヶ月連続で伸びを低下させた。1月単月の指標からは、1月原油価格下落によるエネルギー価格下落のみならず、相応に広い品目で物価下落がみられる。米国の1月消費者物価指数が原油価格下落にも拘わらず堅調に上昇したのとは対照的である。筆者個人は、コア指数、コアコア指数ともに今年の12月には前年比+1.2%レベルへの上昇を見込んでいるが、1月の指数の伸び減速でこの予想に下方リスクが出てきている。コアコア指数の前年比の伸び率がやや減速していることは、エネルギー価格以外の費目へのインフレ圧力の軟化の兆しを示唆する者ともいえる。

20160227図1

[米国]

中古住宅販売戸数(1月)は年率5470千戸(前月比+0.4%)、在庫期間は4.0ヶ月

1月の中古住宅販売戸数は年率5470千戸(前月比+0.4%)と、前月の同+12.1%の急回復に続いて高水準を維持する増加だった。3ヶ月移動平均も同5260千戸(同+1.2%)と2ヶ月連続の上昇に転じている。昨年11月の販売急減が制度改正による一時的なものだったことが裏付けられ、住宅販売市場は引き続き堅調に拡大しているとの結果になった。もっとも中期的には、販売戸数(3ヶ月移動平均)は昨年9月のピーク同5403千戸を下回る水準にあり、拡大ペースは減速していると言わざるを得ない。販売在庫は1820千戸(同+3.4%)と5ヶ月ぶりに増加したものの在庫不足状況は変わらず、在庫期間は4.0ヶ月と大幅に短期化したままである。在庫不足が販売の中期的減速の要因と考えられる。かかる需給のタイト化で中央販売価格は前年比+8.2%と3ヶ月連続で上昇率を高めた。公表元の全米不動産業協会(NAR)はプレスリリースで「住宅市場は健全であるが、在庫不足で住宅価格上昇が急である」「世界経済減速にも拘わらず住宅セクターは回復を続け米経済の後退回避を助けるだろう」と述べている。

20160227図2

新築住宅販売(1月)は年率494千戸(前月比-9.2%)、在庫期間は5.8ヶ月

1月の新築住宅販売は年率494千戸(前月比-9.2%)と4ヶ月ぶりの減少。6ヶ月移動平均は同497.5千戸(同-0.2%)と低下に転じ、かつ昨年5月のピーク511.2千戸を下回る水準となっている。販売在庫は238千戸(同+2.1%)と6ヶ月連続の増加で、在庫期間は5.8ヶ月と適正な水準となっている。住宅着工の増加で新築住宅市場の需給は相応にバランスをしている。中古住宅市場同様に販売拡大ペースは中期的には減速しているが、供給増と相まって販売市場も当面は堅調な拡大を見込んでおきたい。

20160227図3

耐久財受注(1月)は前月比+4.9%、除く運輸関連同+1.8%、非国防資本財受注(除く航空機関連)同+3.9%、同出荷同-0.4%

1月の耐久財受注は前月比+4.9%、運輸関連を除くベースでも同+1.8%といずれも前月のマイナスの伸びをカバーする強めの伸び。企業設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(除く航空機関連)も同+3.9%と3ヶ月ぶりかつ強めの伸びに転じた。一方で、GDP統計上の設備投資(機器投資)の基礎統計となる同出荷は同-0.4%と過去4ヶ月で3回目のマイナスの伸びだった。GDP統計上の設備投資(機器投資)は10-12月期に前期比年率-1.8%と4四半期ぶりにマイナスの伸びに転じ、海外景気減速やドル高による企業部門の減速が明らかになった。2016年についてもその拡大ペースは緩やかなものに留まるとの見方は不変である。1月の受注の回復は1-3月期の設備投資がプラス成長に回帰するとの見方を支持する結果であるが、出荷ベースの減速傾向からはその伸び率は低位にとどまると見る。

20160227図4

実質GDP成長率(10-12月期、改定値)は前期比年率+1.0%

10-12月期の実質GDP成長率(改訂値)は前期比年率+1.0%と、速報値の同+0.7%から上方改訂。需要項目別内訳は、個人消費同+2.0%(速報値同+2.2%)、設備投資同-1.9%(同-1.8%)、住宅投資同+8.0%(同+8.0%)、政府支出同-0.1%(同+0.7%)、企業在庫寄与度同-0.14%(同-0.45%)、純輸出寄与度同-0.25%(同-0.47%)。主な上方改訂は企業在庫と純輸出(財・サービス輸入が同-1.1%から同-0.6%に上方改訂)で、民間内需項目は個人消費が小幅下方改訂されたほかは大きな改訂はない。今回の改訂が米経済見通しに与える影響は限定的で、2016年通年成長率の個人予想である前年比+2.0%は維持できる。

20160227図5

実質個人消費(1月)は前月比+0.4%、個人消費支出価格指数は前月比+0.1%(前年比+1.3%)、同コア指数は前月比+0.3%(前年比+1.7%)

1月の実質個人消費は前月比+0.4%と強めの伸び。内訳は耐久財消費同+1.1%、非耐久財消費同+0.4%、サービス消費同+0.3%と押しなべて強い伸びで、1月の自動車販売や小売売上の増加と整合している。実質個人消費の前年比の伸びは+2.9%と4ヶ月ぶりに伸びを加速させた。1-3月期のGDP統計上の実質個人消費は前期比年率+2%台半ばの成長を個人的には見込んでいるが、1月のスタートはこれを上回るペースである。1月単月統計を見る限りでは個人消費は昨年末にかけての減速から回復したと見ることができるが、12月、1月は天候変動等によると思われる統計のばらつきも目立つため、2月以降の統計に引き続き留意したい。個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は前月比+0.1%(前年比+1.3%)、同コア指数は前月比+0.3%(前年比+1.7%)と、12月以降の原油価格下落にも拘わらず堅調な伸びを継続している。2014年末の原油価格急落要因が剥落して、総合PCEは2014年10月以来、コアPCEは同6月以来の前年比伸び率を回復した形。筆者個人は2016年末にかけて総合PCE、コアPCEともに前年比+1.7%の伸びに回復すると見ていたが、現在のインフレ上昇率はこれを上回るペースである。米経済のインフレ圧力は確実に加速しているといえ、この観点からはFRBの利上げ開始と継続が正当化できる状況である。

20160227図6


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