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<経済指標コメント> 米11月非農業部門雇用者数は前月比+178千人

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[日本]

完全失業率(10月)は3.0%(前月比横ばい)

10 月の完全失業率は3.0%と前月比横ばい。引き続き1995年以来の低位にある。内訳は、就業者数前月比+0.1%、労働力人口同+0.1%、完全失業者同-2.5%と、労働市場の拡大を伴う失業率低下となっている。筆者試算の労働力化率は60.1%と5ヶ月連続60%を超えている。労働市場はタイトであるが、労働力化率の上昇がこれを緩和している状況である。

20161204図1

実質家計消費(10月、二人以上の世帯)は前月比-1.0%(前年比-0.4%)

10月の実質家計消費(二人以上の世帯)は前月比-1.0%と減少。前年比では-0.4%と8ヶ月連続のマイナス成長となった。家計消費は低迷が続いている。7-9月期のGDP統計上の実質家計消費は前期比年率+0.2%とわずかにプラスを維持したが、10-12月期のスタートもマイナスで、成長への寄与はわずかになりそうだ。勤労者世帯の実収入(実質ベース)は前年比-0.1%と3ヶ月ぶりにマイナスの伸びに転じている。所得面からも消費支出の押し上げ材料には欠ける状況と言わざるを得ない。

20161204図2

鉱工業生産指数(10月)は前月比+0.1%(前年比-1.3%)

10月の鉱工業生産指数は前月比+0.1%と3ヶ月連続の上昇。出荷指数は同+2.2%、在庫指数同-2.1%、在庫率指数同-0.9%。出荷の増加で在庫調整が進み、生産が持ち直している動きが読み取れる。在庫循環図は「意図せざる在庫減」局面から「在庫積み増し」局面に入りつつある。総じて、在庫調整の終了で生産は回復に向かうことが予想される。公表元の経済産業省は基調判断を「生産は緩やかな持ち直しの動き」に据え置いている。

20161204図3

住宅着工戸数(10月)は年率983千戸(前月比-0.1%)

10月の住宅着工戸数は年率983千戸と小幅減少ながら高水準を保っている。内訳では、持家(同横ばい)、貸家(同-5.1%)、分譲住宅(同-3.1%)といずれの利用関係住宅も減少した。住宅着工戸数は高水準にあるものの、年率1000千戸レベルは金融危機後のレンジの上限であり、今後は再び循環的減少に転じる可能性があることから、動向には注視が必要といえる。

20161204図4

[米国]

実質GDP成長率(7-9月期、改定値)は前期比年率+3.2%

7-9月期の実質GDP成長率(改定値)は前期比年率+3.2%と、速報値の同+2.9%から上方改訂された。需要項目別内訳は個人消費同+2.8%(速報値同+2.1%)、設備投資同+0.1%(同+1.2%)、住宅投資同-4.4%(同-6.2%)、政府支出同+0.2%(同+0.5%)、在庫投資寄与度同+0.49%(同+0.61%)、純輸出寄与度同+0.87%(同+0.83%)。個人消費と住宅投資の上方改訂が全体を押し上げた一方、設備投資は下方改訂された。個人消費・住宅投資・設備投資を合わせた国内最終民間需要は同+2.1%と速報値の同+1.6%から大幅に改善した。しかしながら総じて7-9月期の成長加速要因は輸出と在庫である状況には変わりない。もっとも数字の上では米経済が成長加速を見せている結果であり、FOMCが12月の定例会合で追加利上げを決定するとの個人予想を支持材料である。2016年通年の成長率は前年比+1.6%レベルとなる計算であり、従前予想を維持できる。

20161204図5

実質個人消費(10月)は前月比+0.1%、個人消費支出価格指数は前月比+0.2%(前年比+1.4%)、同コア指数は前月比+0.1%(前年比+1.7%)

10月の実質個人消費は前月比+0.1%とやや弱めの伸び。ただ主因はサービス消費の一時的と思われる同-0.3%の減少、一方財消費は同+0.9%と強い伸び(うち耐久財消費同+1.0%、非耐久財消費同+0.8%)。また前月の実質個人消費も同+0.5%と強い伸びに上方改訂された。雇用増加や自動車販売増加ペースの減速で、個人消費の拡大ペースは今後減速が予想されるものの、10-12月期のGDP統計上の実質個人消費は前期比年率+2.0%レベルが依然期待できる。FRBが参照するインフレ指標である個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は、総合指数が前月比+0.2%(前年比+1.4%)、コア指数が前月比+0.1%(前年比+1.7%)と、いずれも前年比伸び率が前月よりも上昇、ほぼ当レポートの予想通りの上昇基調を保っている。12月のFOMC追加利上げを支持する結果である。

20161204図6

ISM製造業指数(11月)は53.2%(前月比+1.3%ポイント)

11月のISM製造業指数は53.2%(前月比+1.3%ポイント)と3ヶ月連続の上昇。総合DIを構成する5つのDIの内訳は、新規受注53.0%(同+0.9)、生産56.0%(同+1.4)、雇用52.3%(同-0.6)、入荷遅延55.7%(同+3.5)、在庫49.0%(同+1.5)。企業部門の景況観が徐々にしていることが総合DIの動きからは読み取れるが、その内訳はまちまちである。総じて在庫調整の進行で企業部門は回復に向かうと筆者個人は見ているが、その証跡が明かになるには非製造業指数歩か今後の指数の動きを見定めることが必要だ。

20161204図7

新車販売台数(11月、乗用車及び軽トラック)は年率17.75百万台(前月比-0.2%)

11月の新車販売台数(乗用車及び軽トラック)は年率17.75百万台(前月比-0.2%)と、微減ながら高水準を保っている。しかしながら前年比の伸び率は-1.2%と4ヶ月連続でマイナスになっている。ガソリン価格低下と低金利で高水準にあり個人消費のけん引役である自動車販売だが、販売台数は経験則的には飽和状態にあり、今後の増加ペースは減速せざるを得ないと見る。

20161204図8

雇用統計(11月):非農業部門雇用者数は前月比+178千人、失業率は4.6%(前月比-0.3%ポイント)

11月の雇用統計、事業所調査による非農業部門雇用者数は前月比+178千人と堅調な増加。ハリケーンの影響を受けたと思われる10月の下方改定値同+142千人から増加ペースが加速し、3ヶ月移動平均も同+176.0千人と上向いている。もっとも、同雇用者数の前年比の伸び率は+1.6%と2014年以来のレベルに低下した。業種別内訳もまちまちで、米雇用拡大のコアといえる専門ビジネスサービス(同+63千人)、教育・医療(同+44千人)が順調に増えている一方、小売(同-8.3千人)が2ヶ月連続減少しており、好調なホリデー商戦予想に対してはやや気になるところ。雇用増加業種の割合を示すディフュージョンインデックスは55.5%と前月の59.2%から大幅低下した。時間当たり賃金(生産及び非監督労働者、季節調整値)は前年比+2.4%と、直近のピークである9月時点の同+2.6%から低下に転じてしている。家計調査による失業率は4.6%(前月比-0.3%ポイント)と、実に2007年9月以来の水準に低下した。しかしながら内訳をみると、労働力人口は2ヶ月連続で減少、労働参加率は62.7%と2ヶ月連続で低下している。見かけほどによい失業率低下とは言えなさそうだ。総じて、労働市場の拡大ペースは徐々に循環的な減速に入っているといえそうだ。もっとも、依然堅調な拡大ペースは12月のFOMCにおける追加利上げ決定予想には十分な支持材料といえる。

20161204図9

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