<経済指標コメント> 日本の11月実質家計消費支出は前年比-1.5%

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[日本]

実質家計消費支出(11月、二人以上の世帯)は前月比-0.6%(前年比-1.5%)

11月の実質家計消費支出(二人以上の世帯)は前月比-0.6%と2ヶ月連続の前月比減少、季節調整前前年比では-1.5%と9ヶ月連続マイナスの伸びとなった。11月までの10-12月期同支出は前期比-0.7%と3四半期連続のマイナス成長となるペースである。一方、勤労者世帯の実質実収入は前年比+1.0%と過去5ヶ月で3回目のプラス成長となっている。家計消費の低迷は続いているが、実収入の増加は今後の回復への支持材料である。

20170103図1

全国消費者物価指数(11月、生鮮食品を除く総合)は前月比横ばい(前年比-0.4%)

11月の全国消費者物価指数、生鮮食品を除く総合指数(いわゆるコアCPI)は前月比横ばいと前月の同0.2%から再び横ばいに転じた。外国パック旅行費(同-9.4%%)などが指数を押し下げた。前年比では-0.4%と9ヶ月連続のマイナスの伸びが続いている。前年比の伸びでは、エネルギー(寄与度同-0.51%)が前年比伸び率を押し下げているほか、家庭用耐久財(同-0.04%)、テレビ(同-0.03%)などがコアCPIインフレ率のマイナス要因である。食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(いわゆるコアコアCPI)は前月比-0.1%と4ヶ月ぶりに低下、前年比では+0.1%とかろうじて前年比プラスの伸びを維持している。しかしコアコアインフレ率も2015年末をピークに低下傾向にある。2015年末の原油価格急落の影響が剥落する2017年初からは、コアCPI、コアコアCPIともに前年比の伸び率が上昇し、2017年末にはいずれも+1.2%程度になると見る。それでも、日本銀行の目標である2%インフレ率にはまだ道のりが遠そうだ。

20170103図2

完全失業率(11月)は3.1%

11月の完全失業率は3.1%(前月比+0.1%ポイント)とわずかに上昇したが、依然95年代以来の低水準にある。内訳は、労働力人口前年比+0.9%、就業者数同+1.1%と、労働市場の拡大を伴う失業率低位安定である。筆者試算の労働力化率は60.1%と6ヶ月連続で60%をこえて上昇基調を保っている。労働市場のタイト化を労働参加の増加が緩和している構造は不変である。

20170103図3

住宅着工戸数(11月)は年率937千戸(前月比-4.2%)

11月の住宅着工戸数は年率937千戸(前月比-4.2%)と2ヶ月連続の減少。持家同-1.6%、貸家同-1.1%、分譲住宅同-4.8%とすべての利用関係で着工が減少した。住宅着工戸数は依然高水準にあるが、年央の同1000千戸台でいったんピークアウトして循環的減速に転じている模様だ。

20170103図4

鉱工業生産指数(11月)は前月比+1.5%

11月の鉱工業生産指数は前月比+1.5%と過去5ヶ月で3回目の上昇。出荷指数は同+0.9%と3ヶ月連続上昇、在庫指数同-1.5%、在庫率指数同-5.5%。出荷の増加で在庫が減少して生産が増加している形だ。在庫循環図は「意図せざる在庫減」局面にあり、今後在庫積み増しが再開されることを示唆している。設備投資の先行指標となる資本財出荷指数は同+2.2%と4ヶ月連続の上昇、11月までの10-12月期同指数は前期比+3.0%と前期の同+0.1%から大幅に上昇が加速するペースである。GDP統計上の設備投資のプラス成長転化と、企業部門の底入れを示唆する結果である。公表元の経済産業省は基調判断を「生産は持ち直しの動き」として、前月までの「緩やかな持ち直しの動き」から引き上げている。

20170103図5

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