<経済指標コメント> 日本の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年比+0.7%

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[日本]

実質家計消費(8月、二人以上の世帯)は前月比+0.2%(前年比+0.6%)

8月の実質家計消費(二人以上の世帯)は前月比+0.2%と過去5ヶ月で4回目の前月比増加、前年比でも+0.6%と過去3ヶ月で2回目のプラスの伸びとなった。実質消費水準指数の3ヶ月移動平均の前年比の伸びは+1.3%と潜在成長率を超える伸び、かつ5ヶ月連続でプラスを維持している。家計消費は昨年末あたりをボトムに回復に転じているといえる。ただし、8月までの7-9月期実質家計消費は7月の大幅減の影響で前期比-0.6%とマイナスの位置にある。4-6月期に前期比年率+3.4%の強い伸びとなったGDP統計上の実質家計消費は7-9月期には反動で減速になりそうだ。勤労世帯の実質実収入は前年比+0.2%と3ヶ月連続でプラスの伸びを維持していることも家計消費拡大のプラス材料である。

20171001図1

全国消費者物価指数(8月、生鮮食品を除く総合)は前月比+0.1%(前年比+0.7%)

8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、いわゆるコアCPI)は前月比+0.1%と7ヶ月ぶりの上昇、前年比では+0.7%と2015年4月以来の伸び率となった(消費税影響除く)。前年比の伸びに寄与した品目はガソリン(寄与度+0.14%)、電気代(同+0.23%)などエネルギー関連である。エネルギーは前年比+7.0%と、原油価格上昇によるエネルギー関連の価格上昇が全体のコアCPIインフレ率を+0.49%押し上げている。生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(いわゆる新コアコアCPI)も前月比+0.1%(前年比+0.2%)と、3ヶ月ぶりの前月比上昇かつ前年比伸び率もわずかながら上昇した。総じて、エネルギーが牽引する形でコアCPIインフレ率は上昇、新コアコアCPIインフレ率も本年前半をボトムに底入れの兆しがみられる。タイトな経済需給を背景に、今後インフレ率は徐々に上昇していくと見る。なお原油価格が現状の1バレル=50ドル前後で推移すれば、年末のコアCPIインフレ率は前年比+0.9%程度に上昇する計算になる。

20171001図2

完全失業率(8月)は2.8%

8月の完全失業率は2.8%と前月比横ばいで、依然1994年以来の低水準にある。筆者試算の労働力化率は60.8%と実に2003年以来の水準に上昇した。労働需給は依然タイトであるが、労働力化率の上昇がこれを緩和している状況は不変である。

20171001図3

鉱工業生産指数(8月)は前月比+2.1%(前年比+5.4%)

8月の鉱工業生産指数は前月比+2.1%(前年比-0.8%)と反転上昇、前年比では+5.4%と、昨年半ば頃にプラスに転じて以来伸び率の上昇基調が続いている。出荷指数は前月比+1.8%、在庫指数同-0.6%、在庫率指数同-4.3%。総じて出荷の増加で在庫と在庫率が低下した形だ。在庫循環図は依然在庫積み増し局面にあり、今後も生産が拡大することを示唆している。設備投資の先行指標となる資本財出荷は前月比+4.2%と大幅増加。8月までの7-9月期資本財出荷は前期比プラスの伸びに位置しており、7-9月期GDP統計上の設備投資が6四半期連続のプラス成長になるとの見方を支持している。公表元の経済産業省は「生産は持ち直しの動き」と基調判断を維持している。

20171001図4

住宅着工戸数(8月)は年率942千戸(前月比-3.2%)

8月の住宅着工戸数は年率942千戸(前月比-3.2%)と2ヶ月連続の減少。持家、貸家、分譲住宅のいずれもが前月比で減少した。季節調整前の前年比の伸び率は-2.0%と2ヶ月連続のマイナス。住宅着工戸数は依然高水準にあるものの、総じて振れの大きい推移となっている。8月までの7-9月期住宅着工戸数は前期比でマイナスの位置にあり、7-9月期GDP統計上の住宅投資が9四半期ぶりのマイナス成長に転じるリスクが出てきている。

20171001図5

[米国]

耐久財受注(8月)は前月比+1.7%、除く運輸関連同+0.2%、非国防資本財受注(除く航空機)同+0.9%、同出荷同+0.7%

8月の耐久財受注は前月比+1.7%、除く運輸関連同+0.2%。設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(除く航空機)同+0.9%と強いのび。GDP統計上の設備投資(機器投資)の基礎統計となる同出荷は同+0.7%とこれも強い伸び。8月までの7-9月期の非国防資本財受注、出荷はいずれも前期比+7%台の大幅プラスの伸びの位置にある。7-9月期GDP統計、またその後も設備投資は堅調に拡大することを示唆している。

20171001図6

実質GDP成長率(4-6月期、確報値)は前期比年率+3.1%

4-6月期の実質GDP成長率(確報値)は前期比年率+3.1%と、改定値の同+3.0%からわずかに上方改訂、米経済成長が引き続き加速しているとの結果になった。需要項目別内訳は、個人消費同+3.3%(改定値同+3.3%)、設備投資同+6.7%(同+6.9%)、住宅投資同-7.3%(同-6.5%)、政府支出同-0.2%(同-0.3%)、在庫投資寄与度同+0.12%(同+0.02%)、純輸出寄与度同+0.42%(同+0.21%)と、いずれも小幅な改訂にとどまった。7-9月期は自動車販売の減少やハリケーンの影響で一時的に成長は大幅減速すると見るが、10-12月期にはその反動増で解消されると見る。結果2017年通年成長率は前年比+2%台前半を確保するとの見方を維持する。

20171001図7

実質個人消費(8月)は前月比-0.1%、PCEデフレーターは前月比+0.2%(前年比+1.4%)、同コア前月比+0.1%(前年比+1.3%)

8月の実質個人消費は前月比-0.1%と7ヶ月ぶりの前月比減少。内訳は、自動車販売の大幅減少を反映した耐久財消費が同-1.0%の大幅減、小売売上の減少で非耐久財消費も同-0.2%の減少、サービス消費は同+0.1%。8月の個人消費は8月末に米国南部を襲ったハリケーン・ハーヴェイの一時的悪影響が反映されているといえる。9月もハリケーン・イルマ、マリアの影響で個人消費は一時減速を続けそうだ。7-9月期のGDP統計上の実質個人消費は前期比年率+1%台に減速するリスクがある。個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)は前月比+0.2%(前年比+1.4%)、同コアは前月比+0.1%(前年比+1.3%)と堅調な上昇を続けている。年末の総合PCEインフレ率は前年比+1.4%レベルに着地しそうだ。FRBの目標2%は下回っているものの、米インフレ率は堅調な動きとなっている。12月FOMC定例会合で+0.25%の追加利上げが決定されるとの見方を支持する結果である。

20171001図8

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