<経済指標コメント> 米11月実質個人消費は前月比+0.4%

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[米国]

住宅着工戸数(11月)は年率1297千戸(前月比+3.3%)、着工許可件数は同1298千戸(同-1.4%)

11月の住宅着工戸数は年率1297千戸(前月比+3.3%)と2ヶ月連続の増加、昨年10月以来の高水準となった。着工急増の背景は、8-9月のハリケーンからの復興需要や、株価上昇による消費者の手元流動性増加に伴う住宅販売増加と考えられる。11月までの10-12月期着工戸数は前期比+8.9%と大幅な増加ペースで、筆者個人の10-12月期成長率予想に対する上ブレ要因となる。住宅着工許可件数は同1298千戸(同-1.4%)と微減したが依然高水準にある。復興需要と株価上昇は当面、住宅需要をと住宅着工を押し上げそうだ。

20171224図1

中古住宅販売戸数(11月)は年率5810千戸(前月比+5.6%)、在庫期間は3.4ヶ月

11月の中古住宅販売戸数は年率5810千戸(前月比+5.6%)と急増、3ヶ月連続で大幅な増加で、2006年12月以来の高水準となった。在庫期間は3.4ヶ月と前月の3.9ヶ月からさらに短期化し、需給は極めてタイトになった。中央販売価格は前年比+5.8%と5ヶ月ぶりに上昇が加速した。公表元の全米不動産業協会はプレスリリースで「初回購入者は低迷、現金での購入や高額の頭金による購入が増加の太宗を占めた」と述べている。現金購入による買替え需要にともなう中古住宅販売の急増は、株価上昇による金融資産の現金化で手元流動性が増えた消費者からの需要が主要なもののようだ。

20171224図2


実質GDP成長率(7-9月期、確報値)は前期比年率+3.2%

7-9月期の実質GDP成長率(確報値)は前期比年率+3.2%と、改定値の同+3.3%からわずかに下方改訂となった。改訂幅は僅少で、改訂の成長見通しへの影響は限定的である。需要項目別内訳は個人消費同+2.2%(改定値同+2.3%)、設備投資同+4.7%(同+4.7%)、住宅投資同-4.7%(同-5.1%)、政府支出同+0.7%(同+0.4%)、在庫投資寄与度同+0.79%(同+0.80%)、純輸出寄与度同+0.36%(同+0.43%)。在庫投資と純輸出が全体を押し上げている形は改定値までと同様である。10-12月期の実質GDP成長率は同+2%前半を予想しているが、11月の個人消費が予想以上に増加したこと、住宅着工が11月までに急増していること、などはこの予想に対する上ブレ要因である。

20171224図3

実質個人消費(11月)は前月比+0.4%、PCEデフレーターは前月比+0.2%(前年比+1.8%)、同コア前月比+0.1%(前年比+1.5%)

11月の実質個人消費は前月比+0.4%と想定以上の強い伸び。自動車販売の減少にも関わらず耐久財消費が同+0.2%と増加、小売売上の好調を反映して非耐久材消費が同+0.7%の強い伸び、サービス消費は同+0.4%だった。11月の実質個人消費の上ブレで、10-12月期のGDP統計上の実質個人消費は前期比年率+3%台に加速する計算になる。11月の実質個人消費は前年比でも+2.7%と潜在成長率を大幅に上回るペースで拡大している一方、実質可処分所得の前年比の伸び率は+1.9%と、7、8月の同+1.0%からは回復したものの、依然消費の伸びを下回っている。名目ベースの貯蓄率は11月時点で2.9%と、金融危機前の2007年11月以来10年ぶりに3%を下回っている。所得対比での個人消費拡大ペースはやや過大になりつつある。FRBが参照するインフレ指標である個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)前月比+0.2%(前年比+1.8%)、同コア前月比+0.1%(前年比+1.5%)。PCEデフレーターの前年比伸び率は総合、コアともに上昇にてんじつつある。FRBの継続的な金融緩和政策解除を支持する結果である。

20171224図4

新築住宅販売(11月)は年率733千戸(前月比+17.5%)、在庫期間は4.6ヶ月

11月の新築住宅販売は年率733千戸(前月比+17.5%)と急増、金融危機前の2007年7月以来の水準となった。在庫期間は4.6ヶ月と前月の5.4ヶ月から大幅に短期化した。中古住宅販売同様に、株価上昇により手元流動性の増加した消費者による購入の増加と考えられる。新築・中古ともに住宅販売市場は年末にかけやや過熱感があると言わざるを得ない。

20171224図5


非国防資本財受注(11月、除く航空機)は前月比-0.1%、同出荷は同+0.3%

11月の非国防資本財受注(除く航空機)は前月比-0.1%と5ヶ月ぶりの小幅減少、GDP統計上の設備投資(機器投資)の基礎統計となる同出荷は同+0.3%と10ヶ月連続の増加。11月までの10-12月期の同受注は前期比年率+11.6%、同出荷は同+11.5%といずれも高い伸び率になっている。10-12月期GDP統計上の設備投資がプラス成長になるとの筆者個人の予想に沿った動きである。

20171224図6
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