FC2ブログ

雪解けのあと~米国小売売上とホリデー商戦結果

  • カテゴリ:未分類
  • コメント:0件
  • トラックバック:0件
昨年末のホリデー商戦結果が明らかになった。寒気の影響で予想比やや下ブレたものの、米個人消費の伸びには上方モメンタムがある。1月前半までは引き続き悪天候の影響がでそうだが、その後は積み上がり需要も含め再び消費は加速しそうだ。2014年通年の実質個人消費は2013年並みの前年比+2%の伸びを見込む。

ホリデー商戦売上の伸びは+3.6%: 小売売上高大幅下方改訂

14日に公表された米12月小売売上高は、前月比+0.2%と比較的堅調な伸びだった。12月の新車販売減少が全体の売上高を押し下げる要因になっており、自動車・同部品を除くベースでは同+0.7%と2013年2月以来の強い伸びだった。12月の寒気による悪天候に拘らず単月の売上は好調だったと言える([第1図])。

しかしながら、前月11月分の売上高は下方改訂となった。11月の小売売上高は全体で前月比+0.4%と、速報値の+0.7%から大幅に下方改訂された。内訳では、家電店売上が速報の同+1.1%から同-2.1%に下ブレたのが目立つほか、建設資材・園芸品店、衣服店などホリデー商戦(クリスマス商戦)の主力商品を取り扱う業種が下方改訂された。

結果、2013年のホリデー商戦売上高は、前年比+3.6%にとどまり、筆者個人の予想同+4.1%(12月31日付当レポート参照)を下回った。これは、2年連続でホリデー商戦売上の伸びが減速との結果になる([第2図])。

[第1図]
20140121図1
[第2図]
20140121図2

悪天候の一時的影響が終われば再び消費の加速を見込む

しかし、これは今後の米国の個人消費予想に影響を与えるものではない。国際ショッピングセンター評議会ICSCの週次チェーンストア売上指数によれば、2013年12月の売上は年末にかけて加速し、クリスマスを含む週では前年の伸びを上回っている。これは米国経済見通しの好転や株価上昇等により個人消費が上昇モメンタムにあったことを示唆している([第3図])。

更に、2013年のホリデー商戦の伸びが前年の伸びを下回った主な要因は悪天候にあると考えられる。12月に米国は例年にない寒気に見舞われて、12月半ばに売上が一旦減速した。その後気温の持ち直しとともに年末にかけて売上が加速した。また2013年のホリデー商戦期間はイースター祝日のシフトにより例年比短い26日間(2012年は32日間、2011年は30日間)だったことも勘案すれば実質的には例年並みの売上の伸びに相当すると評価できる。

ただし、米国では再び年初から1月中旬にかけて寒気に見舞われており、1月の個人消費のスタートは減速を与儀なくされたようだ。ICSCチェーンストア売上高指数は1月第1週に伸びを大きく減速させ、第2週にもその傾向が続いている([第4図])。もっとも第3週以降気温は再び上昇傾向にあり、1月後半からは、悪天候の間の積み上がり需要も併せ消費の反転上昇が期待できるところである。

[第3図]
20140121図3
[第4図]
20140121図4

小売業界の評価もポジティブ

今回のホリデー商戦結果に対する米小売業界の評価は押し並べて高い。ICSCは、同評議会集計によるホリデー商戦売上高(ショッピングセンターベース)が前年比+3.0%となったと公表した。ICSCの集計結果は、同評議会の9月時点での予想同+3.4%は下回ったものの、前年の同+2.7%から加速した。ICSCは「悪天候や慎重な消費者に対し、小売業界の販促活動が、概ね期待に沿った前年を上回る伸びを達成した」としている(1月9日ICSCプレスリリース)。

調査会社ShopperTrak社は9月時点で2013年ホリデー商戦の伸びを前年比+2.4%(前年実績は同+3.0%)と控えめに予想していたが、同社集計結果はこれを上回る同+2.7%となった。同社は「経済回復の継続で予想通り昨年以上の売上の伸びが達成できた」「しかし感謝祭以降消費者は買い物を一時休止し、小売業者は更に販促をすることでクリスマス週を良いトーンで終えた」とし、今後についても「消費者信頼感の上昇と経済進展により堅調な売上増加を見込む」としている(同社1月8日プレスリリース)。

全米小売業連盟NRFは、10 月時点で前年比+3.9%と前年実績+3.5%から加速すると強気に予想していた。NRFによる集計結果は同+3.8%となり、予想とほぼ同じ強い結果となった。NRFは「小売業者の戦略が(天候などの)困難に打ち勝った」とし、今後については「消費者信頼感が高まるとともに、小売業者が更なる割引や販促活動をする必要性は薄れていくだろう」としている(1月14日付NRFプレスリリース)。

今年も個人消費は2%成長を見込む

今後の米国の個人消費については、GDP統計上の実質個人消費が2014年通年で2013年並みの前年比+2.0%の伸びとなるとの見方を維持する([第5図])。四半期別には、年末にかけての消費加速で2013年第4四半期は3%弱の強めの伸びを見込む。個人所得統計によれば、実質個人消費は10月に前月比+0.4%、11月に+0.5%の強い伸びを示している。12月が仮に前月比横ばいでも10-12月期の実質個人消費は前期比年率+4%の極めて強い伸びになる計算になる。しかし11月までの実質個人消費の伸びはやや違和感のある強さであり、小売統計の下方改訂からは個人消費統計も12月分公表時に過去分が下方改訂になる可能性がある。ここではやや保守的に10-12月期の伸びを3%弱と見ておく事にする。

2014年に入ってからは、拡大失業保険給付の停止が全体の個人消費を最大-0.3%押し下げるとの想定でやや伸びが減速すると見る([第6図])。ただし可処分所得の伸びに加え株価・住宅価格といった資産効果が今年から本格的に消費を押し上げるとみる(12月31日付当レポート参照)。

[第5図]
20140121図5
[第6図]
20140121図6

スポンサーサイト

コメント

トラックバック