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<経済指標コメント>寒波で生産指標はまちまち

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[米国
鉱工業生産指数(2月)は前月比+0.6%、設備稼働率は78.8%(前月比+0.3%ポイント)
2月の鉱工業生産指数は1月の前月比-0.2%低下から反転して+0.6%の上昇。内訳は製造業同+0.8%(前月同-0.9%)、鉱業同+0.3%(前月同+0.5%)、公益事業同-0.2%(前月同+3.8%)。製造業が前月の大幅低下から反発した一方、電力・ガスなどの公益事業は前月比やや低下したものの前月の大幅上昇を受け依然として高水準にある。製造業生産のブレと公益事業の高水準はいずれも天候要因による変動と考えられる。昨年末からの鉱工業全体の生産指数のトレンドは前年比+2.8%と4ヶ月連続減速方向にある。天候回復後の指標回復に期待したい。
20140322図1
住宅着工件数(2月)は年率907千戸(前月比-0.2%)、着工許可件数は同1,018千戸(同+7.7%)
2月の住宅着工件数は前月比微減の年率907千戸(前月比-0.2%)、恐らく悪天候の影響で3ヶ月連続の減少となったが、下げ止まりの兆しが見られる。着工許可件数は前月比大幅増の年率1,018千戸(同+7.7%)と、今後住宅着工が再び増加に転じることを示唆している。ただし1-2月の平均住宅着工件数は10-12月期比-9.9%のマイナスで、1-3月期GDP統計上の住宅投資は2四半期連続のマイナス成長になる可能性がでてきた。
20140322図2
消費者物価指数(2月)は前月比+0.1%(前年比+1.1%)、同コア指数は前月比+0.1%(同+1.6%)
消費者物価指数は総合指数、コア指数ともに前月比+0.1%のやや弱めの伸び。品目別にはエネルギーが前月比-0.5%と総合指数を押し下げた一方、食品が同+0.4%と指数を押し上げた。ただしエネルギーの内訳は、ガソリン価格が同-1.3%と下落した一方で暖房油が同+4.1%と大幅上昇している。これは寒波の影響でガソリン需要が低下、暖房油需要が上昇したことを反映している。前年比の伸びは総合指数が+1.1%と依然としてFRBの政策目標を大きく下回っている。しかし、現在の需給ギャップとの相関による推計値から現在のインフレ率は大幅下方乖離しており、年後半にかけてインフレ率は1%台後半に上昇すると見る。
20140322図3
中古住宅販売戸数(2月)は年率4,600千戸(前月比-0.4%)、在庫期間は5.2ヶ月(前月比+0.3ヶ月)、中央販売価格は前年比+9.1%
中古住宅販売戸数は2ヶ月連続減少となる年率4,600千戸(前月比-0.4%)、2013年6月をピークにその後7ヶ月中6ヶ月で前月比減少という低下サイクルにある。販売減少に伴い在庫期間は5.2ヶ月と3ヶ月ぶりに5ヶ月を超えた。中央販売価格は前年比+9.1%と伸び率は低下傾向にある。公表元の全米不動産協会は悪天候が「販売契約を遅延させており」「今後は販売の好転が見込める」としつつも「在庫不足と住宅ローン貸出条件は昨年にくらべ悪い条件」であることは不変、としている。天候回復後は一旦販売は増加するものの、その反発力は信用条件と在庫状況にかかっているといえる。
20140322図4

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